ときめく教え
まだあげそめし前髪の
とくれば、
「初恋」だ、島崎藤村だ!と、心ときめく田宮です。
小学校2年生、5年生と、2年お世話になった担任の先生は、本当に素晴らしい教育者でありました。
大人になって、尚更そう思います。
何の授業でも、学ぶことは楽しいことなのだと、教えてくださって。
今でも授業の情景がはっきり浮かびます。
5年生の時は、朝の会の一環として、詩の暗唱をしていました。
ひと月にひと作品。それぞれの時間で覚え、朝は毎日全員で前を向いて暗唱するのです。
そうして知らず知らずのうちに、名作が染み込んでいくという。
現にこうして今も、その詩のフレーズを暗唱できたりしているわけで。
そんな中「初恋」は、私が当時からとても好きでした。
当時は内容というよりも、
前髪×林檎=初恋
可愛い!
という、小学生らしい理由で。笑
でも、子供ながらに感覚で、その魅力に惹かれる物があったように思います。
とにかく昔から、古き美しき物が好きだったのですね。
五・七・五で進むリズムの爽やかさ。
選び抜かれた単語の麗しさ。
物語の鮮やかさ。
何度読んでも、ほうっと息を漏らさずにはいられない。
まあ、作品の素晴らしさは、わたくしなぞが語らずとも。
しかし、子供の頃の影響力って、とてつもないですね。
ああ。
まだまだ出会いたい。今も色褪せない名作に。
どんどん探究したい、明治大正の時代。