失敗の恐怖に立ち向かう方法は○○すること。
失敗の原因を大きく2つに分ける。
スポーツでの場面はもちろん日常生活の中でも失敗の可能性は身の回りに溢れていて、僕たちはいつもその恐怖と立ち向かいながら生活をしています。
課題を出し損ねたり、友達に余計なことを言ってしまったり、これらは立派な失敗ですよね。
もちろんスポーツの場面でも、大事なシュートを決め損ねたり、大事なパスをカットされたりなどなど。
挙げればキリがないほど失敗の可能性は溢れています。そして、僕たちはいつもその恐怖と闘っています。
失敗をすると、その感覚が多少なりとも記憶の片隅に蓄積されて、次に似たような状況が訪れたときに失敗のイメージが脳裏をかすめることがあります。
その感覚を拭い去ることはとても簡単なことではありません。
しかし、失敗をするときの原因は大きく分けて2つに分類されることを理解すれば、失敗の恐怖に立ち向かうことができると思います。
1つ目の原因は「個人戦術的な要因」
簡単に言うと「個人の技術力」と「そこに至るまでの判断」の要因です。
2つ目の原因は「精神的な要因」
試合という特殊な環境においてプレッシャーを感じていたり、前のプレーでミスをしていて次のプレーに対してプレッシャー感じていたり。
加えてよくあるのが、周囲との人間関係が原因でも精神的に不安定になることはあります。
チームメイトやコーチとの関係は自分が心置きなくプレーするためには大切なことです。
1つ目の原因は、残念ながら試合の場面で即座に解決することは出来ません。なので、試合中に良くしようと思うことは避けたほうがいいです。
技術力はすぐには向上しないので試合中は諦めて、トレーニングで地道に努力を重ねるしかありません。
しかし裏を返せば、試合中にはその点をどうにかしようとすることを考えなくても良いということになります。
そこで個人戦術的に出来なかったことが、次のトレーニングからの「課題」になるイメージです。
イチロー選手「アウトという結果にトライしておきたかった」
試合中に出来ること。それは2つ目の「精神的な原因」に対する対策です。
これを考える上でイチロー選手の興味深い言葉があります。
イチロー選手のある試合、際どい判定で盗塁を失敗し、審判に抗議したがアウト。しかし、直後の出塁後すぐに盗塁を試みて見事成功させます。
試合後に記者からの「なぜ2度目に挑戦したのか」の質問に対してイチロー選手はこう答えました。
「判定と言うよりも、アウトという結果に対してトライしておきたい気持ちはあった。」
イチロー選手はこのように、一度悔しい結果になってしまった行為に対して、早い段階でもう一度チャレンジするという傾向があるそうです。
※「イチロー262のメッセージ 自己を変革するより」
そこで走ることを辞め、「アウトになったイメージ」をそのまま持ち帰ることを嫌ったのでしょう。
プロフェッショナルのイチロー選手に対して失礼な発言になりますが、もし個人戦術的にアウトになる可能性を感じていたなら、同じ試合で1回失敗した後は2度と走らないと思います。
リスクを負うことはできるだけ避けたいという発言はこの本にも何度も出てきました。
失敗の原因は2つ目にあると断定できなくても、1つ目の原因ではないと判断していたのだと思います。
特にプロフェッショナルの世界では、2度目の失敗は歓迎されるべきではありません。
しかし、アマチュアの世界ではその挑戦を認めていくべきだと思います。
咎められるべきは、チャレンジすることを辞めること。
それを踏まえた上で、これから僕がこの記事で1番伝えたいことを書きます。
コーチという立場から考えると、選手たちの失敗を原因に応じて許容して欲しいです。
失敗を1つの現象と捉えるのではなく、コーチの立場から失敗の原因をしっかり分析することが必要です。
もし1つ目の原因の技術的に出来ないことをしようとしていたり、そこに至るまでの判断を整理出来ていないようなら、それらがこれからの課題だと伝えてあげる。
2つ目が原因なら挑戦するチャンスを与え、しっかりとプレー出来たなら、失敗の恐怖に立ち向かったこと、挑戦したことを認めて欲しいです。
怖がって挑戦できない選手には、過去にトラウマを抱えている可能性があります。自分がそういった挑戦をチームが求めていることを伝えてみてください。
選手たちは与えられ続けたチャンスには必ず応えようとするはずです。
だからこそ、コーチは選手に挑戦するチャンスを与え続けなければいけない。そう思います。
選手の立場から考えると。
選手の皆さん、一度失敗したことを怯えて、同じような場面がきたときに逃げていませんか?
もし勇気を持ってチャレンジして、また失敗することもあるでしょう。しかし、それはとても立派で称賛されるべき行為です。胸を張ってください。
もしそれで怒られたら、僕に愚痴りにきてください。全力で共感します。笑
今日はこれくらいで!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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本日もお疲れ様でした!
筑波大男子ハンドボール部 森永 浩壽
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2022年の今、フルタイムで働きながら日本リーグ参入を目指すハンドボールチーム"富山ドリームス"の選手として活動しています。ここでのサポートは自身の競技力の向上(主に食費です...)と、富山県内の地域との交流に使わせていただきます。