ゆっくり過ごせばうつはよくなる(ご質問への回答)
本日は、いただいたご質問への回答をしたいと思います。
まずはご案内です。
私自身の病気の体験、寛解に至った経験、また支援者としての経験をもとに、相談に乗らせていただいています。
・病気の治し方
・物事の捉え方、考え方
・ストレスマネジメントの方法
・対人関係
など。アバウトでも大丈夫です。こんなこと取り上げてほしい、こんなこと聞きたいけどなかなか聞く場所がないなど、なんでもお答えします。
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★回答
「抵抗感があることに回復のヒントがある」
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ありがとうございます。
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★その思いはあって当然だと思います
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うつの治療では必ずといっていいほど「ゆっくり過ごしてください」と言われます。
が、焦りますよね。
質問者さんがおっしゃるように、生産性のない、なにも結果が残らないという日々に、焦ったり、不安を感じたり、私は一体何をしているんだろうという自責の念がわいたり。
かくいう私ももれなくそうで、最初のうちは「このまま休んでいてはいけない」と思い、休職直後から仕事の勉強をしていました。
この「ゆっくり過ごす」にはポイントがあると思います。
ひとつは、病気からの回復度。
もうひとつは、焦りすぎているのではないか、ということ。
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★休息したい自分に従う
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まず、病気からの回復度についてです。
食事をする意欲がまったく湧かない、お風呂に入れない、寝られない、布団から起きる気力がわかない、急に涙が出て止まらない、もしくは死にたいなどという気持ちが湧いてくる場合は、ゆっくりと休む必要があります。また感情にまったく起伏がわかない場合も注意が必要です。
いわゆる病気のひどい状態のときには、ゆっくりと休む必要があるわけです。ここでゆっくりと休息をとっておくことが回復を早めてくれます。
お医者さんと相談して、今自分がどの状態にあるかを見極めてください。
自分のこころとからだが「休息」を求めているときには、素直にそれに従うのが得策です。
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★受け取り方を少しだけずらしてみる
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もうひとつは、焦りすぎているのではないか、ということです。
たしかに一見、なにもしない日々には生産性がないように思えます。私も、ぼーっと過ごした一日よりは、何か成果を残した一日のほうが充実感はあります。
ただ、「自分が生産性を残せる、結果を残せるようなコンディションに自分をもっていく」のも、また自分の仕事のひとつでもあるのかなと思います。
コンディションが悪ければ、もちろん結果は出せません。コンディションが悪い!と思っても何かアクションを起こさないとコンディションはあがりません。
ケガをしたスポーツ選手が結果を「残したい」といって、毎日毎日無理して厳しい練習をひたすら繰り返し、早く結果を出さないといけないと思い続けている。そんな選手にどう声をかけますか?もちろん当事者である選手は「こんな自分は必要ないのではないか」と思うこともあると思います。しかし、その選手にできることは「無理をせずにケガを治すこと」であり、「ふたたびケガをしないように鍛えること」だと思います。
睡眠不足の翌日に仕事の能率があがらないのも一緒です。寝るしかありませんし、そうならないように生活を気をつける必要があります。もし、エナジードリンクを飲んでその日を乗り切ったとしても、つけが後に回るだけです。
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★回復のヒントが隠れているかもしれません
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病気がひどい状況を抜けだしていれば、ある程度回復に向けた行動をすることが必要です。ずっと朝起きずに布団でごろごろしていても、病気はよくなりません。朝、少し無理して起きる。外に出て散歩してみる。食事をしっかり摂る。そういった行動は、病気を治す上で必要になります。骨折した場合でも、最初は動かしたらだめですが、骨がひっつけば動かすリハビリをしていくのと同じです。
そして、ふたたび同じようなことが起きないようなリハビリをしていく必要があります。
質問者さんが、言われている「1日をダラダラ過ごす。自分の心地よいことをする。、、、そうしてください。」は、ふたたび同じことが起きないようにするためのヒントではないかと思うんです。
つまりは、「生産性がある、結果を残す」ためのヒントが「1日をダラダラ過ごす。自分の心地よいことをする。」にあるのではないかと。
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★求めている日々は取り戻せる
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質問者さんはこれまで十分にがんばってこられたのではないでしょうか。
だからこそ、「1日をダラダラ過ごす。自分の心地よいことをする。、、、そうしてください。」という言葉がけを受けているようにも思えます。
それは、一見「生産性がなく、結果の残らない日々」のように思えてしまうかもしれません。
しかし、そういった過ごし方をする自分を手に入れられたときに、ふたたび「生産性があり、結果が残る」という日々を取り戻せるのではないかと思います。
そして最後に。「生産性があり、結果が残る」の定義も変えられるとよいのかもしれません。ご自身にやさしくなってほしいと思いますし、ご自身の考え方を少し緩めるというか、ハードルを下げるというか、そういう方向にシフトできれば、楽に、しなやかに生きることができるのではないかと思います。
ご質問ありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
質問者さん、みなさんのうつがよくあることを願っています。