アイスマンの入れ墨は医療だった!?
アイスマンと聞くと、なんとなく雪男のようなUMA(未確認動物)か、氷上スポーツの愛称を連想するかもしれません。
1991年にアルプスの氷河で発見されたミイラで、発見場所のエッツタールにちなんで「エッツィー(Ötzi)」とも呼ばれています。
こちらが復元されたイメージです。(格好いい)
大体5千年ほど前で、日本ではまだ縄文時代です。
今でも、エッツィーの解剖研究は続いており、最近こんなニュースが流れていました。
ようは、
古代のタトゥーが現代技術と酷似していた、
という話です。
そもそもですが、タトゥーしてることにびっくりしていたと思います。これも発見当時話題を呼んだ1つの理由です。過去からこれを研究している話はありました。1つだけ引用。
タトゥーは現代でも行われています。日本ではやくざのイメージが強く若干怖い印象が残っているかもしれません。ただ、海外ではファッションや宗教的な意味合いもあり、違ったとらえ方をしているようです。
ちなみに、日本の弥生時代後期に、中国(魏)からの使者による日本大陸訪問記(訪問先は倭と呼称)「魏志倭人伝」には、倭人は入れ墨(黥面文身と記載)をしていたという描写があります。
下記サイトを見ると、縄文時代にもタトゥーを行っていたかもしれないという説を唱える研究者もいるようです。
日本古代も興味深いですが、エッツィーに話を戻します。
このタトゥーですが、現代と同じように、針で皮膚に穴をあけて色素(煤)を沈着させていた、ということが分かったようです。
大体60か所以上でその痕跡を確認したようで、やはり気になるのはその「理由」です。
同じ時期にほかの地域でもタトゥーのある遺体は見つかっており、宗教的な意味合いでは?と考えられているようです。
ただ、エッツィーについては現時点での有力な説は「治療」だそうです。
ちょっとこれは意表を突かれました。
ある部位に関節炎や筋骨格系損傷があったことが分かっており、その治療としてタトゥーを施したかもしれないとのこと。以前から、その研究発表はありました。
一気に話が現代に飛躍した気がします。繰り返しですが5千年以上前の出来事です。
もっといえば、腰痛で苦しんでいた可能性(体内の寄生虫からの推測)もあり、それを鍼灸で直していたという話もあります。
古代の驚くべき医学技術の片鱗が明らかになってきました。
そして、現代病ともいわれる腰痛に苦しんでいたことを知ると、同時に若干親近感もわいてきました☺