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年内の営業と、凍てる岩肌

先週まで暖かな日が続いていましたが、今週は厳しい寒さとなりました。新駒書店は今週も通常営業です。12月23日(土)が仕事納めで、1月5日(金)が仕事始めとなります。年明け1月 & 2月は、金土のみの営業となりますが、よろしくお願いします。

年内
水、木、金 11:30 - 16:30
土 10:00 - 16:30

1月 & 2月
金 11:30 - 16:30
土 10:00 - 16:30

新駒書店の、90歳を超えるお客さまが若い頃に感銘を受けられた、ハインリッヒ・ハラー『白い蜘蛛 アイガーの北壁』。

今年10月にスイスに行く機会を得たので、そのお客さまから本をお借りして(「本屋に本を貸すのは変な気分だ」とおっしゃっていました😅)読んだら大変な衝撃を受け、その後はスイスアルプスに関連する本がどんどん目に入ってくるように。

『マッターホルン北壁』『凍てる岩肌に魅せられて』『グランドジョラス北壁』(いずれも小西政継著)は、冷酷非情な〝垂直の世界“と、それを克服する〝鉄の男“たちの姿を、読み手の息もつかせぬ圧倒的な筆致で描きます。

まだ国内登山が主流だった当時、世界の山々を見据え、厳冬期の北岳3000メートルを超える山頂で、極寒の夜にあえてビバークして自分を鍛え上げる著者と仲間たち。吹雪くとマイナス30度にもなる、想像を絶する世界。

「吹雪になり、凍死したなどと言う理屈は、私たちの間では絶対通用しない。急激にどんな凄まじい吹雪となっても、突破してゆく自分の体力と技術を身に備えていることは、山を志す者の最低の条件だと思う。」

著者の凄まじい気魄に何度も魂を揺さぶられ、気がついたら本書からたくさんの言葉を手帳に書き記している自分がいました。

冬は室内の気温がマイナスになる新駒書店(古民家なので)ですが、これらの本を読んだあとは暖かく感じてしまうという、それほど過酷な世界に生きた著者(1996年マナスルに登頂後、遭難)の情熱とロマン実現への意志に、ただただ脱帽です。

今年も残すところあとわずか、皆さま、どうか暖かくしてお過ごしください!(K)

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