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【=LOVE『cinema』楽曲シナリオ】「きみの瞳に映るわたし」
女性アイドルグループ、=LOVE(イコラブ)のこちらの楽曲から、
シナリオを作りました。
社会人の恋愛を描いた楽曲『cinema』。
知ってても知らなくても楽しめます(⌒∇⌒)
【登場人物】
このみ…社会人1年目。女性。受付嬢。いつでも夢見心地な瞳キラキラガール。低身長童顔の150㎝。
もも …社会人1年目。女性。このみの大学時代の友人。ダンス講師。
〇秋 11月下旬 夕方 そろそろ肌寒くなってくる頃合い。
ショッピングモールの帰り。
二人、並んで暗くなってきた道を歩く。
このみ、手にしていた紙袋を、顔の前に持ってきて、嬉しそうに眺める。
このみ「ねぇ、やっぱ派手かなぁ?」
もも「そんなニヤニヤした顔で言うな。」
このみ「えーだってー、めっちゃ可愛いの見つけちゃったしさぁ~エヘヘ。着たいんだけど、着たいんだけどね、その、…」
もも「ジレンマね。」
このみ「そう!志野さんこう、ピンクとか、可愛すぎるのとか苦手かなぁって。逆にお姉さん趣味だったらどうしよう!!」
もも「でもこのみはピンクが好きなんでしょ?」
このみ「うん。」
もも「じゃあいいじゃん。私もアレ似合うと思うよ、このみに。」
このみ「うう…ももぉぉ!!」
このみ、ももに抱き着く。
もも「念願のデートだもんね。」
このみ「うん!」
もも「成功させたいもんね。」
このみ「うん!」
もも「今夜は帰さないって、言われたいもんね。」
このみ「言われたいいい!!そのままレイトショーも見たいいい!!」
もも「健全か!」
もも、このみを身体から放す。
もも、好みの履いているヒールに目をやる。
もも「足大丈夫?」
このみ「うん!明日もこれで行けそう。」
もも「ヒール普段履かないと痛いよね。」
このみ「ちょっとねぇ。でも、ももセレクトだからいい感じ!」
もも「中敷きフワフワいいよね。」
このみ「うん!ありがとうもも。」
もも「大人っぽく見えるよ、このみ。」
風が強く吹く。
このみの髪が揺れ、首筋が見える。
もも、つい目を奪われる。
このみ「志野さん、どんな格好してくるかなぁ。多分お洒落さんだと思うんだよね。ネクタイもいつも柄物だし。ね?」
もも「…会ったことないからわかんないけど。お洒落さんだといいね。」
このみ「うん!」
このみ、うつむく。
もも「…ん?」
このみ「いや、お洒落さんかと思って。」
このみ、苦笑いを浮かべる。
もも、そんなこのみの顔を見つめる。
このみ「大丈夫かな私。背も低いし、ヒールでひぃひぃ言ってるし。…なんか急にどうしようって思っちゃった。あはは。」
もも「…うん。」
このみ「このコートも、可愛すぎる気がする。私には似合わない気がする。…どうしようもも、想像できなくなっちゃった!志野さんの隣歩く私。」
もも「…大丈夫、絶対可愛いよ。」
もも、歩き始める。少し先を行き、振り向きこのみを待つ。
このみ、小走りでももに追いつく。
もも「映画、何見るんだっけ?」
このみ「まだ、当日に決めよって。」
もも「いいじゃん。そしたら、ラブストーリーが良いね。」
このみ「うん。」
もも「映画館でたら、多分いい雰囲気になってるよ。ちょうどこのくらいの時間じゃない? 距離が近くなって、繋ぐかも。」
もも、好みの手を握る。
このみ「ええ!」
このみ、驚き笑顔になる。
もも「志野さんは身長高いから、このみを見下ろした時、
上目遣いのこのみが見えるんじゃないかな。」
このみ「えへへ。」
もも、このみ、二人見つめあう。
もも「いつも履かないヒールに、可愛いオレンジのリップ。それに、ピンクのファーコート、あと、」
もも、このみの髪を触り、耳に髪を掛ける。
このみ「揺れるピアス。」
手をつないで見つめ合う二人。
このみ、少し頬を赤らめる。
もも「大丈夫、最強可愛い。」
このみ「…。」
もも「私が言っても、信じられない?」
このみ「ううん、信じられる。…変なこと言っていい?」
もも「うん。」
このみ「もしかしてももの目に私、ちょっとかわいく映ってる?」
もも「…ふふっ。」
このみ「ああ、笑ったー!」
もも「ごめんごめん。それも含めて、可愛くて。」
このみ「恥ずかしい…。」
もも「どう?」
このみ「…大丈夫、ありがとう!」
もも「うん!」
このみ、ももの手を放す。
このみ、前を向いて歩きだす。
このみ「ねぇ、志野さんポップコーン好きかな?何味だろう。」
もも「塩じゃない?」
このみ「甘いの苦手なのも素敵だなぁ~。」
このみ、スキップしながら前を歩く。
もも、そんなこのみを後ろから見つめる。
少し肌寒い風が吹く。
おしまい