No.5 ノンフィクション小説「ブロークンライフ!!」
ノンフィクション小説「ブロークンライフ!!」No.4はこちら
2016年4月18日(日)、僕は、ベトナムホーチミンに降り立った。
「うお〜!着いた〜!これがベトナムか〜!」
ベトナム、ホーチミンにある、タンソンニャット空港に着いた僕は、地方から上京したばかりの大学生のように、見るもの全てが珍しく、お〜!わ〜!と感嘆するばかりだった。が、そうも言っていられなかった。荷物を受け取り、出迎えられたのは、
「●×▲■?!@■▲●?」
と僕にとって意味不明なベトナム語で、まくし立てるように客の奪い合いをする、タクシー運転手達だった。
(うわ。何言ってるのか全然分からない。。)
と思いながら、彼らの間を恐る恐る通り抜けていくと、
「Excuse me? Where do you wanna go?」
(お!英語が通じる人もいる!)
「I wanna go this place.」
と決して上手ではない英語で言いながら、会社の住所を見せる。
「Oh〜!COMVIM CENTER! Ok! I know well this palce!Plz follow me!」
と、言われ、言葉が通じる事に安心感を覚えた僕は、『LINMAI TAXI』と書かれたタクシーに乗り込む。荷物もタクシーの運ちゃんが運んでくれたし、
(親切だな〜。これで何とか会社に向かえそうだ。)
と一安心していた。運ちゃんに、
「How long does it take?」
と聞くと、
「This is the rush hour so maybe 1 hour.」
(1時間かかるのか。事前に調べたら、40分程度だったけど、ラッシュアワーだから仕方ないか)
と納得して、あとは物珍しいホーチミンの街の様子に夢中になった。
(あの、バイクの荷台に乗ってる緑色の袋の中身は何だろう?水が垂れているから、氷なのかな?)
(うわ!あのバイク、後ろに荷物積みすぎじゃね!?)
(5人乗り!?曲芸じゃないんだから。。)
と、驚きがあり過ぎて、どの位の時間タクシーに乗っているのか、全く気にしていなかった。だが、もう40分は過ぎているのに、Google map上の位置情報は、COMVIM CENTERに全く近付かない。
(これは、流石におかしい。遠回りしてる?)
と思い、
「Hey I think you go wrong way!」
「No this is the fastest way to your place」
「No I check on the google map!!」
「No No!」
こんなやり取りをしていて、埒が明かない。
(こいつ、初めてベトナム来た奴だからって、なめてるな。)
と気付き、
「Hey!!」
と、小学校時代の合唱団と、中高大のバドミントン部時代の声出しと、SOCIAL横浜支社時代のカラオケで鍛え上げた自慢の喉で、耳をつんざくような大声を上げた。
「If you don't go my place , I will get off!! Stop now!!」
と続けると、
流石にびっくりしたらしい運転手が、
「Ok Ok」
と進行方向を変えた。
(全く、油断も隙もないな。。)
と思うと同時に、東南アジア旅行は慣れていると思っていた自分の迂闊さ加減に、苦笑するばかりだった。
(日本で平和ボケしてたんだな。そう言えば、しばらく東南アジア旅行もしてないし。もう騙されないぞ。気を引き締めないと!)
そんな事を考えているうちに、タクシーは、COMVIM CENTERに着いた。
遠回りされた分のお金は支払わないぞ!と交渉しようかとも思ったが、家に案内してくれる不動産屋さんとの待ち合わせの時間に既に遅れていたため、何も言わずカードで支払いを終えた。
(ふう。ようやく着いた。さて、COMVIM CENTERで待ち合わせのはずだけど。。)
辺りを見回すと、こちらに近付いてくる小柄な男性の姿が目に入った。
ノンフィクション小説「ブロークンライフ!!」No.6はこちら
※SNSアカウント
【Twitter】
【Facebook】
【Instagram】
#海外 #海外生活 #東南アジア #ベトナム #ホーチミン #アジア #日本 #横浜 #横須賀 #オセアニア #オーストラリア #ブリスベン #ゴールドコースト #会社 #東証一部上場 #営業 #休職 #退職 #ワーキングホリデー #ワーホリ #起業 #個人事業主 #語学学習 #英語 #英語学習 #ベトナム語 #小説 #ビジネス小説 #ビジネス #ノンフィクション #出版 #自費出版 #自費出版するかも #旅とわたし