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お口に合いませんでした|読書の日記

物語に出てくるご飯は、いつも美味しそうであたたかな雰囲気がただよっている。
本に出てくる食べ物を、自分も食べてみたいなと思ったことは多くの人があるのではないでしょうか。

今回の本は、そんな食べ物がテーマ。
それも、美味しくない食べ物がテーマの本「お口に合いませんでした」を読みました。

都内のとあるアパートを舞台に、住人一人ひとりの都会ならではの孤独だったり無機質さだったりを食を通して描かれています。

私も都内のアパートに住んでいるので、住人同士の距離感に共感したりして、あらためて一つ壁の向こうには全く別の人生が広がっているアパートというものは面白いなと思いました。

同じ食事であっても、ある人には美味しく良い思い出の一部に、ある人には苦い記憶の一部になる。あんなに美味しくなさそうな料理が、次の話の描写ではちょっと食べてみたくなるのが面白かったです。

主人公たちの何人かが程よく荒んでいて、そんな荒んだ感想も、共感できてクスッと笑える。

ちょっと文字を読みたい時に、手軽に読めるちょうど良いお話しでした。

是非、読んでみてください!

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