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子育て戦略~別居協議術という戦術

協議離婚サポートの必要を感じて,離婚協議のイロハからさかのぼって,考えてきてたどりついた,別居の話合い方について考えていったとき,子の健やかな育ちという理念に通じるのは,アクシデントに負けないのびのびとした養育ビジョンというのが見えてきた!!

父母の離婚というアクシデントは避けがたく起こり得るもの・・・大病や大事故による死別よりも,起こり得てしまうピンチ・・・それは,皆婚時代から恋愛勝者のための特権的結婚時代へ移行したがゆえの必然でもあるわけで,だからこそ,知恵と工夫,ちょっとした知識で難なく乗り越えていきたい!!子育てという大海原で何でもありがちな大冒険を楽しみながら突き進むための広い視点での子育て戦略とともに,各細部での戦術も重要なわけで,それゆえに,離婚の2文字がよぎったがゆえの,別居という選択肢を実現する上での別居協議術というのもひとつの戦術になるわけだ(ようやく本題に到着!)

別居協議術

別居婚という選択肢がそもそもあれば,話は早い

民法には,夫婦たるもの同居するものという条文があるが(↓正確にはこちら)

民法752条
夫婦は同居し、互に協力し扶助しなければならない。

実際,強制力は一切ないし,別居した方が愛情豊かに夫婦らしく過ごせるという発想は,意外に共同親権や夫婦別姓よりも前から話題になっていたかもしれない・・・

田舎の大正生まれの祖父母世代は,夫婦たるもの同居,特に同じ屋根の下で寝食を共にすべき,みたいな強烈な信念があったっぽいけど・・・

共働きで忙しいと,同居して雑に過ごすより,普段の寝食はそれぞれのペースで過ごしつつ,あえて特別な時間を約束して穏やかに過ごすというのも愛が深まるもの,それが,子育てにおいても有効(父母で分担協力するというより,子育て支援者は親族等別にいて,というパターンか)という発想があったかもしれない

実際,わが家も,メインで過ごすホームはあるが,もうひとつプライベートルームが別にあることで,ひとりになる時間を確保でき,それが,かえって,家族の時間を穏やかに大切に過ごせる実感を得ている

家族たるもの常に一緒!となると息苦しい(ただし,別宅の用意のコストはあるが,そこは運よく恵まれております・・・金があるという意味ではなくて)

そうすると,子どもたちからすると,もうひとつの家があって,そもそも,パパの家・ママの家とおうちが2つある!!

離婚親の子だけが,おうちが2つあるわけじゃない☆

これがけっこう楽しくて,極たまーにの週末だけど,まるでホテル気分で,別宅で子連れで過ごすのも,心地よかったりするのである

コロナ禍でおでかけが制限されようが,両方,おうちだから,叶う

コストはあれど,コストに見合うだけの価値がそこにあり,もしかしたら,別居婚は,離婚を抑止する最強の手段かもしれない

子どもがどっちのおうちにも行き来できることを当然の前提として,別居婚という選択肢が普及すると,実は,愛を失わずに済む家族も多いように期待する

別居婚はあくまでだから,ふたつのおうちを,夫婦とも可能になることが前提になるだろうか

これが,婚が外れた,別居になると,もしかしたら,戸籍としては1つでも,そこは遠慮を要する関係になるのかもしれない・・・でも,子どもにとっては,パパの家もママの家も,親の家だから,両方が子どもの家となる

ここに,子どもに迷惑がかからない配慮を尽くしていくと,別居協議が円滑に実現する可能性があるのである

つづく

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弁護士古賀礼子
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