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日本一の渓谷をおさんぽしてきました

こんにちは、甲府市地域おこし企業人の鈴木です!
最近はめっきりおでかけする機会も減り、休みの日は家でウマ娘をひたすら育てております…そんなことはさておき、甲府市にはお隣の甲斐市とまたがるかたちで、なんと日本一と呼ばれる渓谷が広がっています!その名も「御嶽昇仙峡」。国の特別名勝に指定されており、昨年令和2年には日本遺産にも認定された、国内有数の景勝地なんです。

昇仙峡、と一口にいうととっても広いのですが、一番の見どころというかハイライト的なところは徒歩でだいたい30~40分ほどで楽しめちゃいます。もちろん他の見どころもあるので、半日、あるいは1日かけてゆっくり巡るのもOK。循環乗り合いバスも運行しており、自分や同行者の体力、そして気分に応じてコースを検討してみてくださいね!

それでは行ってみましょう!日本一の渓谷を歩く!昇仙峡エクストリームウォーキング~~!!(某tube大学風)

そもそも何が日本一なの?

Youtube大学おもしろいですよね(1文前で某にした意味)。あんな感じで今回は頑張って昇仙峡の魅力がみなさまに届くようにプレゼンしたいと思います。あっちゃんとの共通点多少はあるだろうし、できると思いたい…!と思いながらあっちゃんのwikipediaを拝見したところ、「男性である」ことと「中学時代イケてないグループに属していた」(芸人としてアメトークに出てたみたいです)ところしか共通点が見つかりませんでした。南無三。

さて昇仙峡はですね、だいぶ前ですが、昭和25年に毎日新聞さんが選定した全国観光地百選・渓谷の部で見事第1位、そして読売新聞さんが2009年に実施した平成百景でも第2位に輝いております。平成百景の1位は富士山なので、確かにこれはもう名実ともに日本一の渓谷といってもよさそう。なんだか過去の栄光に縋っている感もどことなく漂っておりますが、そんなことはありません。昇仙峡の素晴らしい景観は悠久の時を超えて令和の時代も、そしてこれからも人々の心を震わせ、癒し、感動を呼び起こし続けていくわけですね!(必死)

今回紹介するのは約30mの落差を誇る仙娥滝(せんがたき)や、そびえたつ巨大な岩石・覚円峰(かくえんぼう)などを見て周るコースですが、これらの景観はお世辞抜きでめっちゃ良いと思います。なんだかパワーをもらえるというか。コース沿いにも緑が広がっていて気持ちいいし、1時間かからないくらいで周れる規模感もちょうどいい。……2時間も3時間も歩くの、ぶっちゃけ疲れちゃうし…これからまた暑くなってくるし…(小声)

県営グリーンライン駐車場から出発!

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出発は県営グリーンライン駐車場から!昇仙峡の主な無料駐車場は甲府駅に近い方から順に「天神森駐車場」「県営グリーンライン駐車場」「昇仙峡滝上市営駐車場」の3つですが、このちょうど真ん中にある駐車場です。甲府駅からのバス、そして昇仙峡内を走る循環バス「オムニバス」もこのグリーンライン駐車場に停まりますので、車がない方もここからスタートしてみてください。甲府駅からは本当にざっくりですが1時間に1本くらいのペースでバスが出ています。今回はここから道中の景観を楽しみつつ、仙娥滝と呼ばれる滝を目指します!
グリーンライン駐車場に降り立つと、ほぼ確実におじさまが話しかけてきて、オムニバスの案内をされます。

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このシルバーのやつですね。一通り見て歩いてからまたこの駐車場に戻ってくるわけですが、おじさま曰く「滝上(仙娥滝のすぐそば)までバスで行けるからバスでいって、景色を見ながら歩いてここに戻ってくるのがいいよ」とのこと。…なるほどなるほど…ここから滝へ向かうには上りの道、滝から帰ってくるときは下りの道のようです。

行きか帰りどっちかはオムニバスがいいかな…そしたら歩いて最後に滝が見えるほうがご褒美感あって良いな!そうしよう!

よって申し訳ないですがオムニバスはいったんスルー。滝からの帰りにきちんと乗らせていただきます。では、仙娥滝を目指して出発~。

でっけえでっけえでっけえわ

さすが日本一の渓谷といった感じで、道中はAdoさんのうっせえわ、ではなく川のせせらぎをBGMに気持ちよく歩いて行けます。駐車場から20分ほど歩くと、最初のチェックポイントとして冒頭で少し触れた昇仙峡の主峰、「覚円峰」が見えてきました!

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真ん中よりちょい左ににょきっと出ている岩が覚円峰です。……おお……おお~…(語彙力)
スゴイ迫力です。うん、でっかい。めちゃめちゃでっかい。頂上は畳数畳分ほどの広さがあるそうで、その昔、覚円さんという僧侶が頂上で修行したことから覚円峰という名前になったそうです。

いやあんなとこで修行してたとかもう命の危機。何の修行?高所恐怖症克服の修行か?死ぬぞ。

高さはなんと約180mあるそうで、渋谷ヒカリエとだいたい同じくらいらしいです。…いや分からん。とりあえずめちゃめちゃでっかくて迫力がすごいです。こういう巨岩や大きな山など、スケールの大きい自然が崇拝や信仰の対象になるのもなんとなくうなずけてきました。秋の紅葉や、冬に雪をかぶった姿を見るのも楽しみですね。雪が降る日は年に数日あるかないかくらいみたいなので雪化粧をまとった覚円峰が見られるかは分からないですが、祈って待ちたいと思います。

道中もみどころたっぷり

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覚円峰を後にして、引き続き滝を目指します。川が近くにあって木陰も多いからか、体感やっぱり少し涼しいですね。こういう自然散策を楽しめるようになってくると、なんとなく大人になってきたなって感じしませんか?
私、小っちゃい頃は家族で旅行に行ってもやっぱり遊園地とかプールとか、体を動かして遊べるところでキャッキャしてましたが、大学生のころに金沢の兼六園に行ったときに(庭園、エモだ…)となり、そのとき不意に(小っちゃい頃はこういうところきてもつまらないって思ってたな)となり、(…もしやオトナの階段上れてる⁉)と思い至りました。大人の階段の~ぼる~君はまだ、シンデレラっさ♪ ……失礼。
そうこうして歩いていると、「長田円右衛門の碑」と東屋が見えてきました。

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元々昇仙峡は険しい山道であり、信仰の修験者だけが行き来するところだったようです。甲府の城下町(今の駅周辺の中心街)に降りていくのも一苦労。そこで「もっと生活が便利になるよう、中心街と往来のしやすい新たな道を作ろう!」と昇仙峡のある猪狩町に住んでいた長田円右衛門らが立ち上がり、渓流沿いの新たな道を開削したんだそうです。その期間なんと9年!結果的に開削したその道が観光客のハイキングルートとしても親しまれるようになった、ということなんですね~なるほどなるほど。円右衛門さんや猪狩町の方々に感謝感謝ですね。

東屋でちょっと一休みして、再び出発。すると、自然が作り出したアーチ「石門」が登場!これも開削工事の結果できた副産物のようです。

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上にある石が今にも落ちてきそうな予感!恐る恐る通ってみると…

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なんと、石同士がくっついてない!…え、上の石はなんで落ちてこないんだ…。工事してたら偶然こうなった、とかだったらすごすぎません?
そして、ここも覚円峰とならんで写真撮影スポット。遠近法を利用して石を支えている風の写真なども撮れるので、カメラ好き、インスタ好きの方はぜひトライしてみてくださいね。ちなみに私はぼっち参戦でしてまわりに人もいなかったので頼むこともできず撮れませんでした!ムネン。写真を撮ってキャッキャしたいときは家族や友人、恋人等誰かしら連れていきましょう。

仙娥滝到着!

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石門からさらに10分ほど歩きまして…無事「仙娥滝」に到着しました~!!
滝自体久々に見ましたが、やはりこう、パワーをもらえますね…!ちょうど小さな広場的な感じになっているところがあるので、そこから写真をパシャパシャ。時折滝のしぶきがかすかに飛んできて、落差30mの威力を感じることができました。この日は見られなかったですが、運がいいと虹がかかった仙娥滝を見ることができるそうです。むむ、せっかく甲府在住になりましたし虹を狙ってまた来てみよう。

にしても、滝や川の流れる音はいいですねえ。神経が研ぎ澄まされる感があるというか。心が洗われて落ち着いていく感じがしますね。寝るときのBGMとかにもよさそう。滝に関してはもう「滝」という漢字がカッコイイ(そんなことないですか?)。小学生くらいの私はタッキー&翼のタッキーがこの世で一番イケメンだと思っており、あんな顔に生まれたかったZE☆と思いながら遊戯王に明け暮れるオタク小学生だったため、「滝」という字への憧れがすごいのです。ちなみに「滝」と「瀧」だったら甲乙つけがたいですが「滝」が好きです。…あ~でもやっぱり「瀧」もいいよな…あ~…

そんな感じで、好きな漢字(…ダジャレみたいになった)や文字に思いを馳せながら観光してみるのも良いかもしれませんね。(…?)
ちなみに「仙娥」というのは中国神話に登場する、月に行った女性「嫦娥(じょうが)」のことで、ひいては「月」を意味する言葉だそうです。へえ~…でも月やその女性がこの滝となんの関係があるのだろうか…?

最後はショッピング!

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仙娥滝を見終えて階段を昇っていくと、お店の立ち並ぶ通りが待ってました!甲府はジュエリーが有名な地場産品の一つなんですが、この通りにもジュエリー関連のお店が。ブレスレットなどの装飾品も取り扱っている様子でした。他にもワイン関連のお店や、一息つけるお茶屋さんもありますよ~。

そしてこの通りを抜けていくと、こんな感じで黒い橋がかかっています。

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あの橋を渡って写真右側にいくと、森の駅昇仙峡影絵の森美術館、そして昇仙峡滝上バス停に出られます。というわけで、無事ゴール!
ゴールのセルフご褒美に、このはちみつレモンサイダーをいただきました。

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これは森の駅昇仙峡で購入できます。

私レモンサワーのような酸っぱい飲み物は少し苦手なのですが、これははちみつの甘味がプラスされててめっちゃ美味い。広がる大自然、青い空、川、滝、そしてサイダー…青春の固まりですね。
嗚呼、私もカルピスのCMみたいな青春を送りたかった。ちなみにカルピスCMは長澤まさみさん、川島海荷さん世代です。ちなみにちなみに、私の高校には長澤さんも川島さんもいなかったのであのような青春は無理でした。何なら男子校でした。
森の駅にも長澤さん川島さんはいませんが、信玄餅はじめいろんなお土産が揃っていたのでぜひ足を運んでみてください。

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お隣の影絵の森美術館は世界初の常設の影絵美術館として1922年にオープンし、ギネスブックにも登録されているそうです。はちみつレモンサイダーを優雅に嗜んでいたところ、ちょうどオムニバスが来てしまったので今回は断念。折を見つけてまた来よう。あ、ちなみに昇仙峡は車で来れるなら車で来た方が良いと思います。昇仙峡内はオムニバスが結構な頻度で巡回してるので巡れますが、昇仙峡と甲府駅やほかのところとの移動がバスだと、1時間に1本くらいしか来ないので少し不自由感があるというか、効率よくほかのところも周ろうとするとスケジューリングが大事になります。

オマケ

今回紹介した、グリーンライン駐車場→覚円峰→長田円右衛門の碑→石門→仙娥滝、のコースはとっても手軽に巡れるコースですが、これはまだまだ昇仙峡のごく一部なのです!というわけで、時間があればぜひ一緒に周ってみてほしいスポットをいくつか紹介します。

弥三郎岳

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え、なにこれ。手前のは一枚岩?しかも柵無し?死ぬじゃん。とりあえずパノラマ絶景が見れます。ジャンプはメンタルが強ければできますが、同行者とふざけあったりしてると普通に落ちて死んでしまうのでやめましょう。上島竜平さんのノリで誰かが「押すなよ!」と言っても絶対に押してはいけません。
仙娥滝から10分ほど北に歩くとロープウェイ乗り場がありますので、それに乗って上まで行き、そこから軽い登山道を20分ほど歩くと弥三郎岳の山頂、↑の写真のところに着きます。景色がいいですし、ロープウェイ降りたところ、パノラマ台駅のシャインマスカットソフト(時期によっては取り扱ってないかもです)がめっちゃ美味いのでおすすめ。

cafe terroir

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仙娥滝から上がった滝上エリアのあたりには飲食店もいくつかあり、名物のほうとうや御岳そばが食べられるお店も多いですが、ここは他店とは少し雰囲気の違う雅なカフェ。ぶどうと桃のピザが絶品です。

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ここに来るまでにそこそこ歩いているでしょうから、多少のデブ活はOKです!(やさしい世界)ほかにもパスタやハッシュドビーフ、ピザなど豊富なメニューを取り揃えています。

天鼓林

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昇仙峡グリーンライン駐車場から、覚円峰とは逆方向に10分ほど歩くと見えてきます。とある場所で地面を踏み鳴らすと鼓のような「ポンポン」という音が聞こえるため、天鼓林という名前になったんだそうです。新緑の時期もきれいですが、紅葉の時期は昇仙峡のなかでも一大紅葉スポットになります。秋にお越しの際はぜひ足を運んでみてください~。

板敷渓谷・大滝

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グリーンライン駐車場からさらに北に10分~15分ほど車を走らせると到着。仙娥滝と比べてだいぶ穴場で、滝までの距離も仙娥滝より近くで滝を見ることができます。大滝へ至る渓谷内の道は少し険しめなのでお気をつけて。

金櫻神社

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昇仙峡を上り詰めた先にある金峰山を御神体とする神社です。朱塗りの社殿が映える…!4月末~5月頭に咲く鬱金桜や大きな水晶でできた御朱印を目当てに、県内外からお客さんが訪れます。

こんなところでしょうか。

1日かけてぐる~っと周ってみるもよし、駅周辺やほかの地域の観光と合わせて行きたいところだけかいつまむも良し、ですね。

不定期開催ですが、カヌーやほうとうづくりなどのアクティビティも行われていますので、そちらもぜひチェックしてみてください!先月のGWにもカヌー体験が実施されていましたよ。

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オマケで紹介した部分含め、昇仙峡の情報はやはり公式が一番まとまっていますので、こちらもぜひ参照ください。

https://www.shosenkyo-kankoukyokai.com/

ここまでつらつらと昇仙峡について紹介させていただきましたが、果たしてあっちゃんのようなプレゼンができたでしょうか…とりあえず甲府ではなくシンガポールに移住するところから始めてみた方が良いかもしれません。

運動不足がたたって絶賛筋肉痛をいただいた鈴木でした。それではまた!


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