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『経済の誕生』小松和彦・栗本慎一郎著 | 工作舎

 わずか二日であったが、松丸本舗が復活するというので、懐かしき本を求めた。そのうちの一冊が本書で、名著が故にひとに幾冊かあげてしまっていて、久しく手元になかった。

 早速、北陸新幹線の共に読んでいると、異界からやってくるものが、いかに富へと化けたのかがよくわかった。近代日本は劣悪である。なぜ、劣悪かと問われれば、ひとえに一般化がひどいということにつきる。これは松丸本舗の傍らで行われていた松岡正剛校長の追突の会でも話題にあがっていたと思う。

 では、どうすれば多様性を纏えるのか。

 完璧なまでに近代という一般化のラスボスに揃えられた私たちには、多様が異様に難しい。そこで本書である。

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342字

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