マガジンのカバー画像

応募作品

22
Noteのイベントに応募した作品群
運営しているクリエイター

2023年9月の記事一覧

【グランプリ受賞記事】僕らはひたすら草を土に置く #未来のためにできること

【グランプリ受賞記事】僕らはひたすら草を土に置く #未来のためにできること

 夏の農作業はほぼ除草という畑も少なくないが、僕らもひたすら草を刈った季節であった。そして、その大量に刈りとった草をこちらもただひたすら畑の土の上に置いていった。自然農界隈では、この作業を草マルチ敷きと呼んだりする。

 マルチというのはマルチシートの略で、よく畑にビニール製のカバーがかけられているのを見たことがないだろうか。あれのことである。雑草や害虫の予防になる他、畑の保水効果も期待できるので

もっとみる
旅する田舎間 #ニュースからの学び

旅する田舎間 #ニュースからの学び

 過日、こちらのニュースを読んでいると、ふと横浜郊外の畳屋が思い出されたので、筆をとりたい。

 東南アジアに茶室を建てるため、伝統的な寸法の田舎間を求めて横浜をしばらく歩いていたときのこと。居酒屋やコンビニが並ぶ何気ない道に突然、老舗の小さな畳屋がポツンとあった。窓越しに店の親爺の顔を覗くと、静かな佇まいをされている。この親爺の手仕事が、後にプノンペン郊外にできた茶室「臨川」へと飛ぶことになった

もっとみる
「ラビットイヤー」あらすじ

「ラビットイヤー」あらすじ

プノンペンで離婚したばかりのポリンは、妹の紹介でジャックポット博士が訪れるというバアに勤めることになった。あまりの強運でジャックポットが無敗という博士に出会えたポリンだったが、話の流れで人生を賭けた勝負を博士とすることになる。惜しくも敗れたポリンは、その晩から博士の秘書として働くことになった。当初破格の待遇で雇われたポリンは夢心地であったが、酔いがまわり始めた博士から「まずは僕を消して欲しい。考え

もっとみる