【3ステップ】子どもにスマホを渡す手順<お試し#2-2>子どものこころ専門医なのに失敗子育て
子どもにスマホを渡す3ステップ
テレビの時間を守る
親のスマホで試す
スマホを渡してからが本番
※前回からの2部構成になります。申し訳ありません。
↑ 昨日の記事のまとめ
スマホはプロが作っているので、子どもは依存するのが当たり前。
パワーバランスが、 [スマホ+子ども] > 親 となる前に手を打つ。
私同様、長男もスマホ依存体質なので対策が必要。
登場人物
私 30代 子どものこころ専門医
長男 小学5年生
長女 小学2年生
【大原則】親の言うことを聞けなければ、先のステップには進まない
ステップの前に、大原則を先に説明させてください。
我が家の原則なのですが、お金のかかることについては、親の許可が必要です。なぜなら、子どもはお金を稼いでいないからです。子どもがお金を使って困るのは親です。
長男は話せばわかるので、スマホは数万円かけて買い、さらに月数千円の使用料を払うもので、親にとって決して小さな負担ではないことを理解しています。
お金の大切さがわからない子は、まずスマホデビューさせられないわけです。例えば、長女がそうです。長女は別の記事でも触れたようにお金を使うことが大好きなので、まだステップの入り口に立てません。
(↓ 長女はお金の大切さを学んでいる最中です。)
先の記事で述べましたが、
[スマホ+子ども] > 親
の力関係になるのが問題なので、
[スマホ+子ども] < 親
となるための工夫が必要です。
「親の言うことを聞けなくなったら、先のステップには進まない」
ここでいう「親の言うこと」は、本ステップに関することです。
関係ないことまで含めてしまうと、子どもも親もルールを徹底できなくなってしまいます。シンプル イズ ベストです。
例えば、「テストで100点を取ったら、スマホが使える」だと、テストとスマホの使用は関係ありません。
ステップ3で、「スマホを取り上げる」可能性があるので、「テストで100点を取ったからもらったスマホなのに、取り上げられた。親が約束を守らなかった。」となっては困ります。
「スマホを扱う能力が身についたから、スマホが使える」となる必要があります。
子どものスマホ使用について、責任をもつのは親です。ルールを守るのは、子どもではなく親の方なのです。
【ステップ1】テレビの時間を守る
テレビといっても、いまや録画再生やオンライン番組の方が主流かもしれません。その方がスマホを持ったらどうなるか?をシミュレーションしやすいので、本ステップに関しては、むしろ都合がいいです。
長男は、同じ番組を繰り返し見るのが好きで、暇さえあればテレビをつけようとします。最近は、宿題をしながらテレビをつけます。
これがもしスマホだったら、動画をつけっぱなしになることが容易に想像がつきます。
テレビとスマホの違いは、以下の2つです。
・場所が決まっている
・親が把握できる
例えば、リビングにテレビがある場合、トイレや風呂で見ることはできませんし、外出先でみることもできません。しかし、リビングにいるときは、いつでも見ることができます。このように限られた場面でまずはシミュレーションしましょう。
時間通りテレビを切るときの反応は、スマホを取り上げるときの反応と一緒です。この時に、
[テレビ+子ども] > 親
となって癇癪を起すような子は、
[スマホ+子ども] > 親
となります。
これでは、スマホは渡せません。
「テレビの時間を守れれば、次のステップに進む。それを判断するのは親。」こう説明することで、
テレビ VS 本人
の構図に持ち込むことができます。
長男には、「テレビの時間が守れたら、次のステップに進む」と話しており、本人も「俺はまだ無理だ」と理解しています。
これをクリアできれば、次のステップに移ります。
【ステップ2】親のスマホで試す
ステップ1との違いは、
・場所が決まっていない。
親の持ち物なので、使用状況を把握はできます。
「車の中なら、Youtubeで音楽を聴いていい。画面を見るのはダメ。」と、長男で試したことがあります。
始めはルールを守っていましたが、次第に、車に乗ると、すぐにカバンから取り出すようになりました。
また、音楽だけでなく、野球の面白情報の動画を再生するようになりました。
再生するタイミングや、音量の大きさ、どんな内容なら許されるかを、本人なりに察してくれるかと思ったのですが、見事にスマホ中心になってしまいました。
そこで、改めて車内でのスマホのルールについて確認しました。
長男も、自分がルールを逸脱したこと、また周りの人への配慮ができていないことは理解できたので、もう一度チャンスを与えて、いまのところは問題を起こさずに使えています。
(余談)学習のためのスマホ
家の中でも、スマホを使っていい時間があります。それは、調べ物をするときです。
長男の知識には正直適わなくなっており、インターネットから情報を得るのが、親を超えて成長していくためには必要です。
そのため、理由を話せば、許可を得て使用できるようにしています。途中でYoutubeを見始めたりすると問題ですが、いまのところ問題なく使えています。
【ステップ3】スマホを渡してからが本番
親のスマホを適切に使えれば、いよいよ、本人にスマホを渡します。しかし、これはゴールではなく、本当のスタートラインです。
最初に使い方についてルールを作ります。
・生活の妨げにならない
・課金しない
・親の判断で取り上げることになる
ステップ1,2で、長男がしてきたように、「初めから使いこなせる」わけがないのが、子どもです。なので、実際にスマホを手に入れてからも、「使いこなせる」ようになるまで、時間がかかります。
もし、ルールが守れない場合は、一旦スマホを取り上げます。
「スマホを扱えるようになったと思ったが、できなくなっている。」と、子どもの行動に責任があることを伝えます。
「前のステップに戻します。できるようになったら、また渡します。」と、正しい行動が取れたら挽回できることを伝えます。
こうすることで、ルールを守った上で、スマホを使うことができるようになります。
注意点:既にスマホを渡した子には使わないで。
本ステップは、スマホを初めて渡す場合を想定しています。
[スマホ+子ども] > 親
にならないための予防策ですので、
[スマホ+子ども] > 親
と既になっている場合は、かなり強い反発を招くことが予想されます。
本当に「スマホがなければ死んでやる」と言ったり、家を壊さんばかりに暴れたりすることがあります。そのような方には本ステップを適応されないように気を付けてください。
【最後に】ステップに間に合わない場合
習い事の送迎など、どうしても連絡が必要なこともでてきます。
我々親世代も、ほとんど携帯電話と共に生きてきたので、携帯電話なしに連絡を取るのは不安が強くなるのは当たり前です。
私の長男がステップの半ばなので、このまま中学生になったら、どうしようか?という不安があります。
一応、私の中では、スマホは渡せないので、キッズケータイになるかな?と、暫定的に考えています。
そのあたり、今回は<お試し>の記事ですので、今後の進捗についても報告していこうと思います。
2日間にわたり、お読みいただきありがとうございました。
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