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【体験レポ】発酵のチカラで腸内環境改善アレルギーを抑制する秘訣/手作りで糀を育てる長野木曽福島の小池糀店

一つ一つ手作業で糀を育てる、長野県は木曽福島の小池糀店さんの糀作り体験にお邪魔させて頂きました。
オペラ歌手の義父と、現在小池糀店を営む唐沢さんご家族とが、音楽仲間というご縁です。

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(撮影時のみマスクを外しております)

東家では、小池糀店さんに出会ってから、糀と糀を活用した味噌、醤油糀、塩糀大ファンに。我が家の醤油味はすべて醤油糀です。炊きたてご飯や納豆にも、「ママー糀ちょうだーい」と子どもたちがせがむくらい、ヘビーユーザーです。

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そもそも糀(こうじ)とは?


麹、糀(こうじ)は、米、麦、大豆などの穀物にコウジカビなどの食品発酵に有効なカビを中心にした微生物を繁殖させたもの(Wikipediaより引用)

麹と糀、なにが違うの?
麹は中国から来た漢字であり、糀は「米にコウジカビが生える様子が、花が咲くように見える」ことから、日本でつくられた国字だそうです。
麹屋もとみやHPより引用)

最近では塩麹、醤油麹という発酵調味料として、流行したことが記憶に新しい方もいらっしゃるかもしれません。

今回は感染症対策を万全に、子どもたちにも糀作りを体験させて頂くこととなりました。

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糀作り体験1日目お米を蒸して糀菌をつけます

1日目はお米を蒸し、糀菌をつけます。

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この日は特注のお米60キロを洗米。通常は最大180キロのお米を糀にするそう。大人1人まるごと入りそうな木の桶の蒸し器に、お米を少量ずつ入れて蒸していきます。

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熱い水蒸気が上がり、米の色が透明に変わる瞬間を見極めて、米を足していきます。小分けに入れることで、均一に蒸すことができるそうです。

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お米を一粒残らず水でさらい、蒸し器の中へ。お米を大切にする姿勢に、頭が下がります。

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全部蒸すのにおよそ1時間。米の水分量や季節によっても変化するので、様子を見ながら調整していきます。桶から蒸気が吹き上がり、なんとも言えない良い香り。しかし、熱と蒸気でとっても暑いです。

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蒸し終えたら、2階にある糀室(こうじむろ)に運びます。 専用バケツに米をあけて運ぶ係と、糀室で冷ます係の二手にわかれました。

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小2の長男は、桶から専用スコップでお米をかき出し、専用バケツに入れると、担いで1階、2階を往復しました。額に汗を浮かべて米を運びました。

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私は冷ます係。まだ熱々のお米を専用のハケのような木で広げて空気にさらしていきます。お米の熱が掌から伝わり、全身ポカポカに。

蒸した米は38℃に冷まします。
それから、全員で糀菌(種糀)をお米にふりかけます。すべてのお米に糀菌が付くように、お米を手で撫でるように転がすように触れていきます。

お米一粒一粒に菌がつくように意識をします。これは機械には出来ない作業だそうで、機械で混ぜるとどうしても菌の付き具合にムラが出てしまうそうです。
お米一粒一粒に糀菌が付くことで、菌がより良く増えることができます。

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私の感覚では、子どもの身体を泡で丁寧に洗ってあげるイメージでした。隅々まで泡を行き渡らせながら、撫でるようにキュッキュッと泡で揉んでいく。糀菌が隅々まで行き渡るように、目を凝らして作業しました。

お米に糀菌を付け終えたら、ひとまとめに固めながら山のように積み上げて、布で包みます。こうすることで自然に発熱し、菌が増殖していきます。
お米の山を布で包み、糀室自体の室温も管理していきます。熱が上がり過ぎても焦げてしまいますし、下り過ぎても雑菌が増えて糀にはならないそうで、こまめに温度確認をし、調整していくそうです。
夜中も2,3度起きて温度確認、調整されるそう!
まるで生まれたて赤ちゃんのお世話のようです。実際この期間は寝不足になるそうです。

糀作り体験2日目次の作業参加は「手入れ」


糀菌が最大に活性化したタイミングを見計らい、手入れをします。翌日の昼頃を予定していましたが、糀の状態を見て、朝には14:30過ぎに予定を変更、最終的に13:30頃の手入れとなりました。

(唐沢さんからはたびたび糀の様子をお電話頂いていたのに、私たち家族はちょうどお昼ごはんを食べ出してしまい、実際の手入れにはお伺いできず。。。)

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麹菌が最も活性化しているタイミングで、布を外し、手で山を崩すそうです。

お米をほぐして42℃の温度を30℃まで下げていきます。

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となりの台に移し替え、この後も慎重に温度管理。今は機械が室温に合わせて温度調整をするそうですが、昔はストーブと扇風機で室温を調整していたこともあったそう。なんと手間がかかります。

3日後に糀が完成!なのですが、今回はちょうど先に3日目を迎えた完成品の糀を拝見しました。

3日目の完成品糀の様子

お米の周りにほんわり白い綿毛が付いていて、糀独特の甘い香りがしています。硬くブロック状に切り出し、互い違いに置いて、これ以上熱が上がらないように冷ましていきます。手で触るとホロっと崩れます。

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白く、内側から輝くようで、「綺麗だなぁ」と思わずつぶやいてしまいます。

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こうしてようやく完成!これが我が家では塩糀や醤油糀になっています。

小池糀店さん、貴重な糀作りを体験させて頂き、誠にありがとうございました!

手作業が素材の力を最大限に活かす

人の手を介して糀を蒸して、一粒一粒に菌をつけ、布に包んで熱すぎず冷めすぎずに温度管理をし、ブロックに砕いて冷まし、梱包して販売する。これを全て人の手で行うことで、菌をもれなく着け、最大限に増殖させ、強い糀を作る秘訣なのだそうです。

この糀を用いて、味噌玉製法で作られた味噌における菌を確認したところ、酪酸菌が生息することがわかりました。酪酸菌は、近年の研究で、酪酸菌菌体および生成物である酪酸が免疫調節に効果を示し、腸管炎症やアレルギー症状の抑制に機能することが明らかにされているそうです。(参考:木曽町地域資源研究所資料)

私の家族もアレルギー体質でアトピーがあります。美味しいだけでなく、健康効果も期待できる糀や味噌が、もっと普及して欲しい、と切に願います。

そのためには、この手作業で作る糀の価値が理解され、生産者さんの努力が適正に評価され、次世代にも贈る後継者を育てることを、私たち消費者も考えて行動して行くことが大切だなと感じています。

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ぜひ小池糀店さんの味噌や糀を召し上がってくださいね。

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