本当はヌルゲーだった随筆の古典『方丈記』
日本における随筆の始まり、鴨長明の『方丈記』。
「古文って読みにくいし( ^ω^)・・・」
「敷居高いな( ^ω^)・・・」
でも、この『方丈記』、実はめちゃくちゃ分量薄いんです。☝
『方丈記』は字数にして9,970文字。四百字詰め原稿用紙わずか22枚。
両面に印刷したらホチキスで留められるくらい!
実際の本見てみましょう。
講談社学術文庫↑↑↑ 右端のが方丈記
「なんだよ、結構分厚いじゃん( ^ω^)・・・」
ところが開くと、
「ほとんど古文の訳注と解説じゃん( ^ω^)・・・」
やっぱり本文はすぐ読み終わります。
しかも、冒頭のキャッチだけで、半分は読んだも同然です。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。」
あとは、なんかちょろっとエッセイが付いてくるみたいな。「ゆく河~」読んでも分かる通り、訳注読まなくても、現代語の類推でほぼ全部分かります。
川端康成の「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」のところだけ知ってれば、「雪国」は半分読んだ、みたいな感じです。
日本三大随筆と言われるものには、他に『枕草子』と『徒然草』があります。
どっちも文庫にして4~5巻程度。古文だから結構大変です。
対して、『方丈記』は2時間くらいで読み終わります。読むの早い人なら1時間かからないんじゃないでしょうか。
むしろ気合入れて読むと、ズッコケます(笑)
じゃ、「なんでこんなに解説が長い?」って僕も思いました。
これって、、、本屋の棚で本を立てて、背表紙を見せるためじゃないですか・・・
薄すぎると、パンフレットみたいになって背表紙無くなっちゃう。つまり販売促進の方法だったと。
電子書籍の時代だし、もうそういうの関係ないですよね。
たまには日本のエッセイの元祖に軽く目を通してみるのも、よい時間の使い方ではないでしょうか。
最後になってしまいましたが、もちろん内容もいいですよ。