リピーター9割以上?認知度No1・55周年のびっくりドンキー分析
こんにちは。ベトナム在住ライターの寺内です。
みなさんは「びっくりドンキー」お好きですか?
私は子供の頃から大好きで、今でも一時帰国すると必ずと言ってもいいほど「びっくりドンキー」に行っており、(ついこの間も行ってきました!)毎回割と並んでいてファンの多さに驚かされます。(地元群馬でも東京でも並ぶイメージがあります…!)
さて、そんな「びっくりドンキー」ですが、つい先日2023年12月15日で創業55周年を迎えたことを記念して、ファンブックが発売されたのをご存知ですか?
ファンブックでは、創業から今までの55年間の歴史や人気メニュー、豆知識など、ファンにはたまらない一冊になっているそうです。
総額2,000円引きクーポンも付いているそう!
今回はこの記念すべきタイミングで大好きな「びっくりドンキー」について分析していきたいと思います!
びっくりドンキー
びっくりドンキーの認知×満足は高い!
まずステーキ・ハンバーグチェーンの満足率x認知率を調べると、認知率では「びっくりドンキー」のみが90%超えでした。
満足率も80%を超えており、他の満足度80%超えのお店よりも圧倒的に認知率が高いことが特徴です。
びっくりドンキーのあたたかい歴史
「びっくりドンキー」の原点は、1968年12月、岩手県盛岡市に誕生したハンバーガーとサラダの店「べる」です。
「べる」オープンの4年後の1972年より、"手作りの温かさを表現したい”という想いからスタッフ総出で内装を手掛けるようになり、それが現在の「びっくりドンキー」ならではの"独創的な店づくり”に受け継がれています。
店づくりだけではなく、食づくりへのこだわりが生まれたのもこの頃で、お店の主力メニューをハンバーガーから、ハンバーグランチへ転換し、これがびっくりドンキーでおなじみのディッシュメニューの原型となったそうです。
盛岡市で生まれた13坪の店「ハンバーガーとサラダの店・べる」は、こうした数々の試みを繰り返しながら、その後「びっくりドンキー」の名で札幌の地で新たに創業、全国へ展開しました。
「びっくりドンキー」の由来は、たくさんの人をニコニコワクワクさせるのが大好きだった創業者・庄司昭夫氏の想いと、優しいまなざしで人々の暮らしに寄り添うロバのように、社会の役に立ちながらみなさんに楽しんでもらえるお店を目指したいという想いが込められています。
洋食系チェーン店舗数では全国2位
日本ソフト販売株式会社の「【2023年版】飲食店チェーンの店舗数ランキング」によると、洋食系チェーン(カレー、ハンバーグ・ステーキ、パスタ・ピザ、創作料理・レストラン)の店舗数は、1位が「カレーハウス CoCo壱番屋」、2位に「ハンバーグレストラン びっくりドンキー」がきています。
2022年からの増減率も0.9%増となっています。
2023年11月30日時点での「びっくりドンキー」の店舗数は全国に343店で、国内47都道府県のうち、鳥取県と島根県を除く45都道府県に展開しています。そして将来的には600店舗の出店を計画しているそうです!
利用者層分析
びっくりドンキー利用者のデモグラ構成比(性別×年代)をみると女性は20代前半~40代前半が多く、男性は30代後半~50代前半の割合が多く出ています。
また利用者の居住エリアを見てみると、関東が圧倒的に多く、中部・近畿・九州と利用者が多いようです。
中国・四国は島根と鳥取に店舗がないのでわかりますが、「べる」が生まれた東北地方や、第一号店や本社のある北海道は少ないのが意外でした。
ちなみに店舗展開している都道府県の中で北海道が一番店舗数は多く、次に大阪、愛知、東京となっています。
「びっくりドンキー」の7 Journeyを見てみると、認知率が高く、ロイヤル層の顧客も多いことが分かります。ファネル分析では認知からの購入意向も高く、また現在購買⇒リピート意向は97.7%とリピーターがとても多いです。
一方その中でやや好意的ではありますが最近利用していない巻き戻し層や潜在顧客層が高めです。
どんな人が利用している?
サイコグラフィックを見てみると、"自己愛強め”"アウトドア派”"八方美人”な方が多いです。
また社会価値観は"自分より家族優先”に次ぎ、"トライブ重視”"ワーカホリック”と、正反対のクラスターが並んでいます。さまざまな職業や環境の方に利用されているのでしょうか。
そして消費価値観は"トレンド・限定重視消費"と"レビュー熟考消費”が高いことから、人気の高い流行や限定品を購入したい傾向がありそうです。
「びっくりドンキー利用者」のワードクラウドを見ると"ハンバーグ”"美味しい”の他に"サラダ”や"デザート”の文字も目につきます。
こだわりはハンバーグだけじゃない!
ハンバーグへのこだわり
「びっくりドンキー」のハンバーグはビーフとポークの合い挽き肉です。冷凍肉ではなく、毎日店舗に新鮮な肉を配送し、製造から48時間以内に消費するルールだそう。全国に8カ所ある一次加工場でパティやソース、コーンスープなどを製造し、それを各店舗に毎日配送。仕上げを各店舗が行う効率化がなされています。
またハンバーグの焼き加減は温度管理を徹底し、誰が焼いても同じ仕上がりになる仕組みがあるそうです。
確かにどこの店舗で食べても同じ味、同じ品質のあのお箸で切れる柔らかいハンバーグが出てくるので納得です!
ディッシュサラダはドレッシングがミソ?
ワードクラウドでも大きく出ていた"サラダ”ことシャキシャキ食感の大根をメインにしたディッシュサラダ。
新鮮野菜はもちろん、野菜の風味を引き立てるオリジナルマヨネーズタイプ&醤油ベースドレッシングが美味しさの秘密とのこと。
店舗や公式販売サイトでも人気商品のようです!
お皿にも工夫
「びっくりドンキー」と言えばワンプレートの木製ディッシュ皿ですが、あのお皿はまっ平らではなく真ん中が盛り上がっています。
ハンバーグ、ごはん、サラダの配置も決まっており、ハンバーグ側にソースが逃げていき、全てが混ざらないように工夫されているそう。
デザートも美味しい
「びっくりドンキー」はデザートやドリンク類も豊富なイメージがありますよね。(しかも大きい!)そして合成着色料、香料、甘味料は一切使われていないそうです。
特に種類豊富で期間限定メニューもよく出ているパフェ類に使われているソフトクリームの原料のソフトミックスは、北海道伊達市にある協力会社・牧家から全国のお店へ届けられているそうです。
またソフトミックスの他にも、ハンバーグやドリンクの原料として使われている牛乳や乳製品は、北海道・島根・沖縄の契約生産者からびっくりドンキーの基準をクリアした原乳のみ良質なものを調達しているそうです!
看板商品のハンバーグだけでなく、"サラダ”や"デザート”がワードクラウドに大きく出ているのも納得のこだわりです!
人気メニューは?
メニューのバリエーションも豊富で、ついつい何を頼むか迷ってしまう「びっくりドンキー」。人気メニューは何のなのでしょうか?
「ねとらぼ調査隊」の2023年調査によると、1位がチーズバーグディッシュ、2位おろしそバーグディッシュ、3位レギュラーバーグディッシュとなっています。さすが乳製品に拘っている会社、チーズが大人気なようですね!
またアレルギー対応の「乳・小麦・卵を使わないハンバーグ」や、店舗によってはモーニング・ディナー限定のメニューもあるそうです!
「びっくりドンキー」のイメージを見てみると、"期待感・ワクワク”"家庭的・安堵感”"ベーシック・定番的”が上位に来ています。
独特な店舗の雰囲気や期間限定を含めた豊富なメニュー、そしてどの店舗で食べても変わらない味がこの結果に繋がっているのかもしれません。
55周年記念
今回の55周年記念では「ドンキー満喫セット」も発売。こちらは2018年に50周年記念の限定メニューとして発売し、毎回好評を得ているメニューです。
今年は55周年となり、6度目の販売だそう。前述した利用者の消費価値観である"トレンド・限定重視消費""レビュー熟考消費”に合ったメニュー作りだと感じました。
ファンブックだけじゃない!
「びっくりドンキーわくわくGOGO祭り」キャンペーンの実施しています。2023年12月15日〜2024年1月23日の期間限定で、55周年を記念した限定グッズを抽選でプレゼントしています。
オリジナルディッシュ皿やイカの箱舟抱き枕、ファンブックが抽選で当たるそうです!「びっくりドンキー」ファンの方は是非応募してみてはいかがでしょうか?
まとめ
「びっくりドンキー」に好感を持つ者の特徴
・女性は20代前半~40代前半、男性は30代後半~50代前半が多い
・自己愛強め・アウトドア派・八方美人
・さまざまな職業や環境の方に利用される
・トレンド・限定重視消費、レビュー熟考消費の傾向
「びっくりドンキー」の7 Journeyではロイヤル層の割合や、やや好意的で最近利用していない巻き戻し層・潜在顧客層が高く出ていたことから、今回の周年で"ファンブック”を出すことによって、更なるファン層から新規顧客の獲得を狙っているのかもしれません。
びっくりドンキー利用者はどこがお好き?
ブランドスイッチ分析を見てみると、現在「びっくりドンキー」利用者が次に行く飲食店に選ぶのが「ステーキステーキ」、次点に「山本のハンバーグ」が選ばれています。
私は「ステーキステーキ」は初めて知ったのですが、熔岩焼のステーキと手ごねハンバーグがメインメニューで、券売機で食券を購入するシステムのため、早い!安い!旨い!が特徴のようです。忙しいビジネスパーソンなど、びっくりドンキーに行く時間がない方に選ばれているのでしょうか?
ちなみに来店時の順番待ちを避けるべく、「WEB来店予約」も順次拡大中とのことです!今度行く際は私も使ってみたいと思いました。
店名の通りワクワク、時にはびっくりするメニューも度々登場する「びっくりドンキー」、今後も楽しみに食べに行きたいと思います!
筆者のひとこと
私は「びっくりドンキー」のハンバーグはもちろん幼少期から大好きなのですが、大人になってからハマり出したのが、びっくりドンキーの「ハウスビール」です。
びっくりドンキーの「ドンキーハウスビール」は、北海道小樽市にある自社醸造所でつくられているクラフトビールです。
ドイツ産有機栽培麦芽・ドイツ産アロマホップ・水・自家製酵母と厳選された最高の原材料をふんだんに使い、保存料や安定剤の添加や炭酸ガスの注入を一切行わないドイツの伝統的な製法で醸造したドイツビール。
とても飲みやすくて、本当に美味しいです!
毎回ビールグラスのサイズがどのくらいだったかを忘れて、小だと少ないかな?と中を頼んで、「そうだ、ここはびっくりドンキーだった…!」と大きさに驚かされます(笑)。
でもとっても美味しいので、量多いな!と来た瞬間は思っても、結局飲み切れてお替わりしてしまうのですが…
まだ飲んだことがない方はぜひ試してみてくださいね。
≪本記事は新しいバージョンのダッシュボードを利用しております≫
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