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限定販売でもリピーターが多い!ハマるけど自然加工なじゃがポックル

 こんにちは。ベトナム在住ライターの寺内です。

 以前「白い恋人」の分析で、北海道土産ランキングにも出てきたカルビー「じゃがポックル」。

Knowns Biz調べ:ポジショニング分析 スナック菓子(ポテトチップス以外)

 Knowns Bizのスナック菓子(ポテトチップス以外)のポジショニング分析では認知率と満足率はまずまずの位置におり、意外に感じました。

 以前同じくカルビーの「じゃがりこ」を分析をしましたが、「じゃがポックル」はどのような結果になるでしょうか?


こんなブランドもある?分析してみてほしいなど
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 今後の参考にしたいので是非気軽にコメントくださいね♪



カルビー じゃがポックル

引用元:カルビーじゃがポックル公式HPより

じゃがポックル誕生秘話

 「じゃがポックル」の開発は、カルビーの創業者であり当時名誉会長だった故・松尾孝氏の発案から始まりました。
 松尾氏は1995年に発売した「じゃがりこ」に対して、当初は“こんなに硬い食感のスナック菓子が売れるのだろうか”と「じゃがりこ」に対して難色を示していました。
 しかし意外にも「じゃがりこ」が大ヒット商品となったのをきっかけに、じゃがいも本来の味・食感を追求したフレンチフライをイメージした商品の開発をスタートしました。

 1998年に最初にできあがったのが「ナチュラルポテト」でしたが、2000年に本格的な全国展開に向けて「じゃがりこ」と同じ連続フライヤーで生産をしていたところ、当時の「ナチュラルポテト」は折れやすく、​​またテストフライヤーで生産したものに比べ食感が劣っているなど課題があったそうです。​​

 そして2002年に北海道土産市場に最初に投入した商品は「ピュアじゃが」という商品名でした。
 SNSがなかった当時、店頭のアンケートや葉書でお客様の声を集め、嵩張るパッケージや塩加減について見直しを行い、2003年に発売されたのが「じゃがポックル」です。

じゃがポックルの特長

 「じゃがポックル」の最大の特徴は原料となるじゃがいもは100%北海道産であることです。
 北海道産のじゃがいもの中でも製法に適した大きさのものを厳選し、北海道じゃがいも本来の味わいと旨み成分を残すため皮つきのままカットし、独自の製法によってサクホクっとくる食感に仕上げています。
 また北海道ならではの風味を醸し出しているのがオホーツクの塩だそうです。サロマ湖の汽水域から作られた塩で、くみ上げた海水を釜でじっくり煮込み、マイルドな塩に仕上げています。

 「じゃがポックル」の名前はアイヌ民族に伝わる「コロポックル」が由来だそうです。コロポックルとは、アイヌ語で“蕗(ふき)の下に住む人”を意味し、こっそりと食べ物を置いて、時に助けてくれるような存在というお話があるそうです。

購入者層分析

Knowns Biz調べ:じゃがポックル  認知率×好感率
Knowns Biz調べ:じゃがポックルのデモグラ 現在購入者層 ウェイトバックあり

 じゃがポックル購入者のデモグラ構成比をみると30代後半〜40代後半が多く出ています。
 男女比では女性が多いです。

Knowns Biz調べ:じゃがポックルの7 Journey
Knowns Biz調べ:じゃがポックルのファネル分析

 「じゃがポックル」の7 Journeyを見てみると、認知率は高くありませんが、離反層が低いことから一定のファンがいることがわかります。
 ファネル分析では認知からの購入意向も87.7%と高く、また現在購買⇒リピート意向は97.9%とリピーターが多いようです。​​
 そのなかでやや好意的ではありますが最近利用していない​​巻き戻し層がやや高めに出ています。

Knowns Biz調べ:じゃがポックルのファネルTable(デモグラ軸)

 また購入意向→現在購入までの転換が37.6%と低めですが、​​ファネルTable(デモグラ軸)を見てみると10代と若い層の購入意向からの現在購入が高いのに対し、30代後半〜50代後半にかけての層が低めに出ています。​​比較的若い方に選ばれる商品なのでしょうか?

 基本的に北海道内での発売や日頃買うスナックよりはお土産という立ち位置なので1年に数回買う人は少ないのかもしれません。

 他にも北海道内のお土産として購入する層と、オンラインショップやカルビープラス、アンテナショップなどで買う層もいそうですね。

≪Knowns Bizについて簡単にご紹介≫

どんな人に選ばれる?

Knowns Biz調べ:じゃがポックル 現在購入者の個人価値観 ウェイトバックあり
Knowns Biz調べ:じゃがポックル 現在購入者の社会価値観 ウェイトバックあり
Knowns Biz調べ:じゃがポックル 現在購入者の消費価値観 ウェイトバックあり

 サイコグラフィックを見てみると、個人価値観は"アウトドア派”"倹約家”"健康志向”な方が多いです。
社会価値観は"自分より家族優先”"ワーカホリック”“出世優先”が並んでいます。正反対のクラスターが並んでいるのは、さまざまな職業や環境の方に利用されているのでしょうか。
 消費価値観は"ノスタルジー消費”に次ぎ、“ハラオチ型消費”が高いです。また"ステータス消費”"トレンド・限定重視消費”も高いので、懐かしさや自分の気に入ったもの、流行のものや限定品を好む傾向がありそうです。

Knowns Biz調べ:じゃがポックル 全体のワードクラウド
Knowns Biz調べ:じゃがポックル購入者の注目の意見

 じゃがポックル購入者の注目の意見を見てみると、「日常的に食べたい」「北海道土産の定番」とプラスの意見が多かったです。
 その中でも同じくカルビーが発売している「Jagabee(ジャガビー)」と比較する意見も多く、ワードクラウドでも出てきています。

今すぐ自社・競合の顧客構造を見てみたい方へ

じゃがポックルとジャガビーの違いは?

 「じゃがポックル」と「ジャガビー」では製法が異なるそうです。
 「じゃがポックル」は小さな釜で丁寧にフライし、食感のムラをおさえ、フライ後の選別も少量ずつ行うことで高品質かつ独自のおいしさを実現しています。
 また北海道産の厳選されたじゃがいもを使用しており、大量生産が難しいです。

 一方、「ジャガビー」は工程を一部機械化しているので、大量生産が可能です。じゃがいもはアメリカ産のものを厳選・使用しているそうです。

Knowns Biz調べ:ジャガビーのデモグラ 現在購入者層 ウェイトバックあり
Knowns Biz調べ:ジャガビーの7 Journey

 ジャガビー購入者のデモグラ構成比をみると30代後半〜40代後半が多く、じゃがポックルと類似しています。
 7 Journeyでは、認知率がじゃがポックルより高く、ロイヤル層も高めなことから一定のファンがいることがわかります。

Knowns Biz調べ:ジャガビー購入者の注目の意見

 ジャガビー購入者の注目の意見でも「じゃがポックル」と比較したコメントが多くみられましたが、似ているけど違う、という意見が多く、「ジャガビー」と「じゃがポックル」それぞれファン層は違うようです。

揺るがない北海道土産へ

北海道以外では買えないの?

 「じゃがポックル」は北海道のおみやげ商品なので、店舗販売は北海道内のお土産店が中心だそうです。
 その他にはカルビープラス(ミニ工場やその場で揚げたてのポテトチップスが食べられる体験型店舗)やカルビー公式オンラインショップ、北海道のアンテナショップの一部店舗でも購入できることもあるそうです。

Knowns Biz調べ:じゃがポックルのデモグラ 現在購入者の居住地 ウェイトバックあり

 現在購入者の居住地を見てみると、1位・関東、2位・近畿、3位・中部と出ています。やはりお土産で購入される方が多いのでしょうか?またカルビープラスの店舗数とも比例した結果でもあります。

 「カルビープラス」は空港、駅構内やサービスエリアにも出店しており、じゃがポックル現在購入者のサイコグラフィックで多かった“アウトドア派”にも合っているのではないでしょうか。

じゃがポックルの味ラインナップ

 じゃがポックルといえばオホーツク塩味、がまず浮かぶのですが、季節ごとに期間限定のフレーバーも出しているそうです。

 2024年4月15日から発売された「じゃがポックル ほたて塩味」は春夏の期間限定フレーバーです。
 限定フレーバーの発売はじゃがポックル現在購入者の消費価値観にも合っており、基本北海道しか買えないじゃがポックルでも更に特別に感じられますね。

じゃがポックルのイメージ

Knowns Biz調べ:じゃがポックル 現在購入者層のイメージ ウェイトバックあり

 「じゃがポックル」現在購入者層のイメージでは“期待感・ワクワク”、“ハマる・依存する”“自然・無加工”が上位にきています。
 また、“自然・無加工”や“ステイタス・優越感”は赤丸の他のスナック菓子のイメージ平均よりも圧倒的に高いことがわかります。
 こちらの結果からも、現在購入者の価値観“健康志向”や“ステータス消費”に繋がるのではないでしょうか。

海外の人にも知名度をあげている「じゃがポックル」

 基本的に北海道でしか購入できない「じゃがポックル」ですが、海外の人からも人気の商品となっているようです。

引用元:ダイアモンドオンラインより台湾人が「日本で買いたいお菓子」ランキング

 ダイアモンド・オンラインによると2023年の訪日外国人消費額は、台湾が7786億円で1位だったそうです。

 台湾人・香港人向けの訪日観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」を運営するジーリーメディアグループが、台湾人ユーザーを対象にアンケートを実施したところ、日本で購入したい物について質問したところ(複数回答可)、最多は「お菓子」だそうです。

 その中でもどんなお菓子・食品が買いたいかのアンケートでは、1位「ニューヨークパーフェクトチーズ」、2位に僅差で「じゃがポックル」となっています。
 その他にも北海道土産が多々ランクインしていることから、今後外国人観光客にとっても“北海道土産”は更に人気になっていきそうですね。

まとめ

「じゃがポックル」購入者の特徴
・30代後半〜40代後半、女性が多い
・アウトドア派・倹約家・健康志向
・さまざまな職業や環境の方に利用されている
・懐かしさや自分の気に入ったもの、流行のものや限定品を好む傾向

 前回分析した「白い恋人」と比較すると、どちらも女性に人気のようですが、「じゃがポックル」の購入者層は比較的若年層で、さまざまな職業や環境の方に利用されているようです。
 また「白い恋人」購入者層はエシカル消費・ブランド消費の傾向なのに対し、「じゃがポックル」購入者層は​​ノスタルジー消費”やハラオチ型消費の傾向があるので、消費者層は異なっていそうです。​​(個人的にはどちらをもらっても嬉しい!笑)

 「じゃがポックル」商品担当者の方によると、全国で販売して欲しいという声もあるものの、大量生産の難しさからも今後も北海道土産として販売していくようです。
 どこでも買える便利さもありがたいですが、北海道限定というのも特別感があっていいのではないでしょうか?実際にリピーターの方が多いのはそういった背景があるかもしれません。

 20年以上愛されている「じゃがポックル」、今後“日本土産”として外国人観光客にも認知される日も近そうですね。

筆者のひとこと

 同じポテト系スナックでも、「じゃがりこ」「ジャガビー」「じゃがポックル」ではそれぞれ違いますよね。さすが『日本のポテトを改革』を謳っているカルビーです…!
 「じゃがポックル」はしばらく食べていないので、ベトナムに来る友人に次回頼めたらいいなと思います。笑

 みなさんの推し北海道土産は何ですか?

≪本記事は新しいバージョンのダッシュボードを利用しております≫

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