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不器用な子どもの多くは書きの困難さを持つ

主に不器用な子と表現される、発達性協調運動症(Developmental Coordination Disorder; DCD)児において書きの困難さが指摘されていることが多くあります(Prunty et al., 2013; Prunty et al., 2014; Rosenblum and Livneh-Zirinski, 2008)。DCD児の76%は手書きのスキルに困難さがあることが明らかになっています(Missiuna et al., 2008)。

DCDとは、「不器用さ」や「運動スキルのつたなさ」が発達早期から極端に現れるとされている神経発達症の一種です。一般的にイメージされる不器用や運動音痴との違いは、「極端さ」と「日常生活に支障をきたしているか」という点です。

DCDは神経発達症の中でもあまり知られていませんが、近年DCD児の理解と治療介入に関する研究が注目されています。 

KNOTでは,DCDの傾向のあるお子さんへの介入として,体育で困らないために基礎的な運動スキルを身につけることを目的に運動療法を行います。また、書きや道具(はさみ、コンパス、定規などの学習に関わる)操作の習得を目指して作業療法も提供しています。書きについては、評価だけでなく、トレーニングを行うことができるタブレット端末Tracecoder™を使用しています。

Tracecoder™により,書きの動作に関わる筆圧やズレの識別,運筆の滑らかさなど,複合的な評価を行うことができます。
Tracecoder™の評価については次回の記事も,併せてご確認ください。

書きの苦手さを示すお子さんは、早期に専門的なトレーニングに取り組むことが重要です。
就学前に、専門家にご相談されることをお勧めします。

KNOTでは、理学療法士や作業療法士によるトレーニングを実施しています。ご希望の方は、こちらからお申込みください。

Missiuna, C., Gaines, R., Mclean, J., DeLaat, D., Egan, M., & Soucie, H. (2008). Description of children identified by physicians as having developmental coordination disorder. Developmental Medicine & Child Neurology, 50(11), 839-844.
Prunty, M. M., Barnett, A. L., Wilmut, K., & Plumb, M. S. (2013). Handwriting speed in children with Developmental Coordination Disorder: Are they really slower?. Research in developmental disabilities, 34(9), 2927-2936.
Prunty, M. M., Barnett, A. L., Wilmut, K., & Plumb, M. S. (2014). An examination of writing pauses in the handwriting of children with Developmental Coordination Disorder. Research in developmental disabilities, 35(11), 2894-2905.
Rosenblum, S., & Livneh-Zirinski, M. (2008). Handwriting process and product characteristics of children diagnosed with developmental coordination disorder. Human movement science, 27(2), 200-214.

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