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「ドラクエ3に7,700円は高くないですか?」に対する回答と考察

Yahoo!ニュースを眺めていると、以下の記事が目に留まりました。

あー今度はプライシングに対する批判ですか…

今回はドラクエ3の値段について、私が思ったことをまとめていきます。ぜひ最後までお読みください。


1.前提

まず、HD-2D版のドラゴンクエストⅢですが、値段(定価)は税込7678円(PS5、Switch、Stram共通)

なお上記は定価であり、中古での価格はもっと安いです。記事執筆時点(1/16)では、メルカリだとPS5版が約4,200円Switch版が約5,000円ほどで出品されていました。

参考までに、リメイク前、すなわちスーファミなどで発売された時の価格も書いておくと、

ファミコン:5,900円(税別)
スーファミ:8,700円(税別)
ゲームボーイ:6,400円(税込)

となっていました。ここまでが前提です。

2.価格設定に肯定的な意見

次に、上記記事の中で、プライシングに肯定的な意見を見ていきます。

「ファミコン版の発売時に学校を休んでまで買いに行った層は40代から50代。その世代で1万円以下なら高くない。なんなら本体もセットで買っても文句を言いません。それだけ『ドラクエ3』に熱中した世代なので」

https://news.yahoo.co.jp/articles/030913297a6fd193f057ca09ac52224b8cf9290a

記事から判断するに、金銭的に余裕があるからってことですかね。この記述では、40代から50代と書かれていますが、ゲームを買ってもらう立場の10代前半も、価格設定に悩むということは少ないと感じました。悩むのは親や祖父母なんで。

3.価格設定に否定的な意見

次に、価格設定に否定的な意見を見ていきます。

「高いので買いませんでした。リメイクといっても見た目の変化だけでゲーム体験は変わらないと思い、実際にその通りだったので買わなくて正解」

「特にオンラインの要素もないので中古で十分」

https://news.yahoo.co.jp/articles/030913297a6fd193f057ca09ac52224b8cf9290a

前者は「実際にその通りだった」をどのように確かめたのか疑問ですが、リメイクにこの金額は出せない(追加要素も出費するほどの内容ではない)ってことなのでしょうか。

4.私の見解

賛否両方の意見を踏まえた上で、私が思うことを書いていきます。

まずこの質問をされた方は、

発売前には7,700円の元が取れるくらい楽しめると思っていたが、実際にプレイしてみたら値段分は楽しめなかった。だから高い

という流れでこの感想を抱いたと予想します。シンプルに言えば、期待値を上回るだけの面白さがなかったということ。

私もこの意見には一部同意です。確かにグラフィックはキレイだったし、オリジナル版から様々な改良がされたようです。

しかし、不満点が最後まで解消されなかったのと、令和に遊ぶクオリティではない(古い)と思った点に不満が残ります。

私自身、100時間以上遊んでるので、コスパはいいかもしれません。ただ、費やした時間の半分以上が作業だったので…

買ったことに後悔はありませんが、値段としてはフルプライスでは高いというのが個人的な見解です。このように書くと、

じゃあ何で発売日に買ったんだ?セールや中古を待ってもよかったのでは?

と思われるかもしれません。これに回答するなら、私自身はドラクエⅢが発売されるというムーブメントの波に乗りたくて発売日に購入しました。

今ってコンテンツの消費スピードが速いじゃないですか。ゲームが発売されても、一ヶ月後には別のゲームが話題になっていたりして、ブームの移り変わりが激しい。

なので、発売日前後しか「コミュニティ全体が〇〇のゲームで盛り上がっている」というブームを感じられない状況です。今回は、その渦中に飛び込みたかったのです。祭りに参加したかったのです。

自分は、その参加チケット代も含んだ額=ほぼ定価で購入したって感じですね。

5.ではいくらなら納得するのか?

ではいくらの設定が妥当なのか?

参考までに、最近発売されるリマスター作品の価格を調べてみると、

・グレイセスエフ:6,490円(税込)
・幻想水滸伝:4,950円(税込)
・逆転検事1&2:4,990円(税込)
・スターオーシャン2:6,578円(税込)

※Switch版とPS版で若干の価格差異があります

くらいの価格設定。ドラクエ3は単純なリマスターではないと反論があるかもしれませんが、上記に挙げたタイトルも少なからずオリジナル版から改良が入っており、比較対象としては別に不自然さはないと思っています。

さて、こうしてみるとフルプライスに近いタイトルもあれば、価格を抑えたソフトもあり、メーカーによってまちまちなことがわかります。

私個人としては、やはり5,000円前後であると購入しやすいです。幻想水滸伝や逆転検事1&2くらいの価格設定がちょうどいいです。

そもそも、ゲームを作成する中で「キャラデザ」「シナリオ」あたりに関しては、少なくとも既に出来上がっている訳なので、その分の費用は削減できるのではないでしょうか(素人の意見です)。それが価格に反映されていないなら、その理由を提示してくれないと納得し難いんですよね。

同記事で、価格が高騰した理由として

・デザインをドット絵に落とし込むのが難しい
=技術者を探す・雇うためのコスト増
・開発チームが外注ではなく自社チーム
・新人育成として活用(=長期開発となって工数も掛かる)

https://news.yahoo.co.jp/articles/030913297a6fd193f057ca09ac52224b8cf9290a

が挙がっていましたが、下2つはスクエニ社内の事情なのでユーザーからしたら「知らんがな」な状態だし、1つ目もそこにユーザーのニーズがあったのかな?と疑問が残ります。

ドットで美しい映像を作っています。だから時間が掛かるため、それが費用に上乗せされます

という理由に納得感のあるユーザーがどれだけいたかという話。私個人としては、グラフィックとかそこまでこだわらなくていいから、それなりのレベルのものをサクッと発売してくれた方がありがたかったです。

6.ターゲット層外のユーザーの意見

というのがメーカーのターゲット層から外れたユーザーの意見です。もっと言うと、記事で疑問を投げかけたユーザーも、実はメーカーのターゲットから外れたユーザーの可能性が高いです。というか、確実でしょう。

スクエニはファミコン版をプレイした当時のユーザー(40代、50代)をターゲットにしているように感じます。追加で、10代の若いユーザーも含まれているかな。

なので、その世代は金銭的な余裕はあると思うんですよね。記事のコメントや、職場での話を聞く限りでは、その世代はプライシングに大きな不満はなさそうだったので、そこを取りこぼしていないのであればスクエニ的にはOKなのだと思います。

反対に、「当時こんな感じだったなぁ」という懐古できる思い出がないユーザーには、割高に感じられたのかもしれません。私もゲームボーイ版をやっていれば、価格面での不満は出なかったでしょう。

ターゲット層の気持ちを抑えているので、今年発売予定の1&2も同程度の価格帯となることが予想されます。今回、クオリティと価格で一定数のユーザーを振るいに掛けられたので、1&2の販売本数はⅢよりも減るだろうなーと予想したり。。。

7.終わりに

話にまとまりがなくなってきたので、最後に結論言って締めます。

・個人的には5,000円以内が妥当だと思うが、私は発売日のお祭り騒ぎに参加したくてほぼ定価で購入した
・会社の事情を含め、開発費用の高騰を許容できるかどうかが鍵。当時プレイしたユーザーは、思い出補正もあって納得できる。反対に現代のゲームに慣れたプレイヤーは物足りなく感じるかも
・1&2はⅢの販売本数を下回ると予想。今回一定数のユーザーがふるい落とされたので

とりあえず、ドラクエを新人教育の場として使うのは勘弁してほしいです。しかも安定して売れるから~という、ユーザーに依存した理由で。

製品として発売してくれるなら、外部委託で全然オッケーなので、次は納得感のあるプライシングがされることを祈ります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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