見出し画像

【書評】後輩の指導に悩んだら「任せるコツ」を読むのがオススメ

・後輩が思った通りに動いてくれない!
・せっかく教えているのに虚無感がヤバイ!
・態度が悪くてイライラする

後輩や新入社員に仕事を教えるにあたり、そんな悩みを抱えていませんか?

自分もそんな経験がありまして、後輩の教育を任されたとき、期待するアウトプットが出ずにイライラしていました。

そんなときに出会ったのが、「任せる技術」という本。書店をぶらついていたら、「一番売れてる正しい"丸投げ"の本」という帯の見出しが気になり、買ってみました。

家に帰って読んでみると、悩んでた気持ちが楽になりました。それに加えて、教育・指導に関する知識を体系的に学べたので、参考になりましたね。

この記事では、この本を読んだ感想を自身の経験と合わせてまとめています。後輩の教育にお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください!


1.悩む人は〇〇が強い

後輩の教育で頭を悩ませる人は、世話付きで責任感が強い人が多いですよね。

「早く独り立ちできるよう、ちゃんと教えなきゃ!」

という使命感を抱く方もいらっしゃいそうです。中には、鬱になるまで考え込んでしまう人もいるとか。

その志、マジで尊敬します。しかし、自身を犠牲にしてまで、教育する必要はあるのでしょうか。

やはり、ある程度の距離感は必要だと感じます。個人に入れ込み過ぎないようにすることも必要ですよ。自分がつぶれてしまったら、元も子もないので。

冷たい言い方をしますが、教えても覚えようとしない人に入れ込んでも、自身に対してリターンがない訳です。現実的な話をするなら、教育とは投資。将来会社を支えてくれると思うから、今苦労しても教育する訳で、「ああ、リターンがないな」と判断したら、見切りをつけることも重要です。

リターンがない=クソみたいな投資商品

言い方は悪いけどこんなイメージ。利益より手数料が多くて逆に損するパターンです。マネージャーレベルであれば、それを含めて利益を出す必要がありますが、リーダー以下ならさっさと損切りした方がいいです。

ここまでは、任せること・教育することに疲弊している方への個人的な意見です。以降が本を読んでの感想となります。

2.世はまさに、大VUCA時代

最近、VUCAというワードを目にすることが増えました。

VUCAとは、「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(曖昧性)」の4つの要素を表す頭字語で、未来の予測が難しい状況を意味します。

今は技術革新のスピードが速いですからね。毎年新しいサービスが大量に産まれ、そして消えていく。そんな変化の激しい時代を我々は日々過ごしています。

そんな時代なので、ひと昔前の教育方針は通用していたやり方が、今は時代に即していないってことになる訳ですね。

例えば教育のやり方で、自分のコピーを作ろうとする教育方針を取る方がいます。優秀な人に多いイメージです。もうひとりの自分を作って、作業を負荷を分散させる。しかし、この方法は、多様性の時代に則していません。遊戯王じゃないので、もうひとりのボクはいらんのです。

昨今はダイバーシティやら多様性やらで、個性を尊重する風潮があります。その中で、軍隊のようにスキルセットを標準化するような教育は時代に則していないんだそうです。今の時代は、各メンバーの個性を活かせるような教育・マネジメントが必要とのことでした。

ワンピースで例えるなら、海軍ではなく麦わら海賊団のような編成ですね。船員はそれぞれ強烈な個性を持っていますが、「ラフテルを目指す」「ワンピース手に入れる」という目標に向かって上手くまとまっている。

これからは、チームメンバーの個性を活かすマネジメントが必要になってきます。この考え方は、この本の中で一番印象に残りましたね。

ちなみに、大VUCA時代は激動の時代のため、一定の戦力がないと足手纏いになります。たびたびワンピースで例えますが、VUCA時代とは新世界を指すのではないでしょうか。そこは海兵・海賊関係なく、真の強者が集う海。また四皇2人が落ちたことで、勢力図のバランスも均衡が失われています。

そんな新世界に、ドン・クリークが行っても、おそらく通用しないじゃないですか?(ドン・クリークが好きな人が人がいたら申し訳ないです)個性は認めつつも、最低限の戦闘力は必要になると思いました。

3.ティーチングとコーチング

教育・育成というワードが出たので、この本の中で2番目に印象に残った「ティーチングとコーチング」についてまとめます。まず前提として、この2つの意味をまとめると、、、

ティーチングは、知識やスキルを教えるための伝統的な方法です。教師(ティーチャー)が主導的な役割を果たし、特定の情報や技術を学習者(学生や従業員)に伝えます。

コーチングは、個人の目標達成やパフォーマンス向上を支援するための方法です。コーチは質問を通じて自己発見を促し、クライアント(学習者)が自ら解決策を見つけ、成長するようにサポートします。

ざっくり言ってしまえば、ティーチングは答えを教えること、コーチングは答えを引き出すことって感じでしょうか。

それを踏まえて、教育・育成の場ではどのように使い分けるのがよいでしょうか。

この本を読むまでは、「アオアシ」という漫画に登場する「福田監督」のセリフ「理想はすべてコーチング」というスタンスを信じていました。

しかし、この本にはケースによって使い分けるべきと書かれており、価値観がアップデートされましたね。具体的には、

ティーチングは知識やスキルの伝達を目的としているため、1対多の状態で有効。コーチングは個人が自走できるような手助けをする側面があり、答えを引き出す必要があるから1 on 1のときに有効。

実際に指導しているとき、後輩が悩んでいたらつい答えを教えたくなりますが、それでは自発的に行動できる人材は育たない。指示待ち人間が出来上がるだけです。時にはグッとこらえて、相手と一緒に最適解を見つけるくらいの姿勢がいいと思いました。

今後の指導に活かしたいと思います。

4.終わりに

この記事では、「任せるコツ」という本を読んだ感想をまとめるとともに、私見を綴ってみました。

書籍には、後輩や部下に指示を出すときに気を付けるべきことなど、教育・育成に悩むマネージャー・リーダーが知っておきたいマインドセットがいろいろと載っています。

気になった方は、ぜひご一読ください。

最後までお読みいただきありがとうございました!


いいなと思ったら応援しよう!

ケンゴ@資産形成おじさん
サポートありがとうございます💖サポートされたお金は子どもの養育費に使わせて頂きます(オムツとか粉ミルクとか)💕是非とも応援よろしくお願いします😊

この記事が参加している募集