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日本の古典文学がおもしろい。ということに気づいた。

本を読みたくてもその時間がない。というのは忙しい現代人の共通の悩みかもしれません。

*通勤時間に本を読む → 車通勤なので無理
*昼休みに読む → 職場では落ち着かないので無理
*朝早起きして読む → 起きれないから無理
*寝る前に読む → 興奮して寝れなくなるから無理

休日は休日で何かと忙しい。
うーむ、読めない理由しか浮かんできません。

オマケに自分は遅読なもので、長編小説に手を出すと相当な時間がかかってしまいます。
ですので明らかに分厚い本や、上下巻に分かれている本を見ると中々手が出ない・・・。

一方で、短編小説でしたら一話毎に短く読めるのでちょっと読むのに丁度いいです。

以前に記事にした「田辺聖子の小倉百人一首」はとても気に入ってしまい、文庫本を購入しました。
夜の図書館で偶然出会った本です。

一首ごとに解説と物語が書かれたこの本を無作為に開き、そこに現れた一首だけ読んで閉じるといった具合で気軽に読んでいます。

そんな風に百人一首を読んでいたら、段々と「平安時代の文学」というのに興味が湧いてきました。

和歌の現代語訳を読んでみると、何やら詠み人の思いが表現されたものが多いようです。

"今から1000年以上も前に生きた人の感情を察する事が出来る"

これはなんと興味深い。
歴史の授業では学べない、当時を生きた人の感情。
これが古典文学の醍醐味なのでは⁉︎

自分は理工系出身で、古典文学とは縁が無かったのですが、この歳になって出会えたのは田辺聖子さんの本のお陰だと思います。

最近読んでおもしろかったのが伊勢物語いせものがたりでした。
これは言わずと知れた短編集なのですが、歌物語うたものがたりなので一段毎に和歌が登場します。

在原業平ありわらのなりひらとされる色男を中心とした話が、和歌と相まって情緒的です。

紀貫之きのつらゆき土佐日記とさにっきもとても興味深かった。
貫之が転勤先の四国からみやこに帰るまでの日誌のようなものですが、当時の役人の様子が少し滑稽に思えたり、悲しい話があったり。

貫之がいよいよ都に帰ろうとすると、そこで仲良くなった人達がお土産を持って来くてくれたそうです。
その際に、貫之は大した返礼も出来ないので気がひけると書いています。

どうぞどうぞ!いやいやお気遣いなく(^^;

歴史の教科書に書かれている偉人達はは無表情でただ座ったままの肖像画です。
ですが古典文学の中には明らかに感情や思いを持った人達が居ました。

どんな表情で、どんな服を着て、どんな事を話ていたんでしょう・・・。
想像すると親近感が湧いてきますね!

文+イラスト : ケーモティック


【追伸】
おぎたまさんのPodcast「つぼねのあのね」がおもしろい。
古典オタクのおぎさんとたまさんのガールズトークで、日本の古典文学について、面白おかしく紹介してくれます。

ギスギスして暮らしにくい世の中ですが、これを聞くと眉間のシワが緩むような気がします。


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