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転落人生
皆さんは、自分では、どうにもできないことって、経験がありますか?
誰でも、長い人生、1度は自分ではどうしようもない。。。
誰かの助けが必要。ということはあるのではないかと思います。
自分は平凡な人生を歩んでいくだろう。とばかり思っていた僕の人生ですが…
ある年齢からどんどんいろんな経験をしていきました。
振り返ってみると、今回のことが、その一つの大きな入り口であったように思います。
このあと、僕は自分で制御できない、渦に巻き込まれていく…
(動けない)
ある日の夜、僕がその日の仕事を終えたくらいの時間、一本の電話が鳴った。
精神疾患もあり、夫妻で来院してくれている奥さんからだ。
「うちのが、動けなくなったので来てください!」
とにかく、家に行った。
そこには、廊下で横たわっている旦那さんがいた。
室内は騒然としていた。
旦那さんは、自分で歩くことがままならない為、トイレに行く際などに、奥さんが介助しないといけない。
介助の際、脚が上手く動かなかったため、倒れてしまい。
そこから起き上がらせることができなくなってしまった。
ベッドに載せ、とりあえずは大丈夫だった。
家には人を誰も入れないと言われていたので、僕を呼んだということは、よっぽどのことだった。
奥さんは、疲れ果てていて、うなだれている…
と思うと、急に怒り出す…
といった、いつもより情緒も不安定になっていた。
「あんたのせいだよ!」
「あんたが、うちのが倒れそうになった時に身体を支えなかったから!」
年末に治療院内で旦那さんが倒れた時に、僕がちゃんと支えなかったからこうなったんだ。と奥さんは言う。
さらに僕に対しての不信感は増し、栄養の事もちゃんと検査(キネシオロジーの筋力検査)が合っているのか?不信感を抱き始めていた。
旦那さんが消耗していたからだ…
僕は、自分の検査には絶対の自信を持っていた。そのために、今まで10年以上時間を費やしてきた。
奥さんは、同時にこんなことも言っていた。
「家で白い物をみかけて、最近怖い。。。」
たしかに、家は良い雰囲気ではなかった。
得体のしれないもの嫌な感じがした。
家から変えるタクシーの中で、ホッとしていた。
しかし、頭の中ではいろいろ考えていた。
こんな状況でも、どうにかできる。そう思っていた。
しかし、この時、自分がどんどん深みにハマり、自分ではどうしようもできない渦にはいっていることにも気づけなかった。
数日たち、ある日の夜、電話が鳴り響いた。
「~病院に入院したからね。あんたのせいだよ。」
奥さんからだった。
僕は、どうしようもないことをしてしまった。
つづく…