ふだん使いするものを
ふぅ。
日曜日の百貨店は身動き取れないね。
奥さんのおつかい。
基礎化粧品。乳液や美容液。
リフィルやら新製品やら買い揃え、お会計金額聞いて緊張した。
でも、「じゃ、やめます」言えない(笑)
きれいな女性販売員さんに恥かきたくない。
しかし。
余は満足である。
ホワイトデーではない。誕生日などのイベント・ギフトではない。
ふだん使い。
それが満足。
金額言えば「なんだそんな程度か」くらいのかわいいものなんだけど、ちょっと聞いて。
というのも、「基礎化粧品という、表には出ないふだん使いなモノにちゃんとした費用をかけられるだけの稼ぎができるようになった」というのが拡張自我的に大事なんです。
拡張自我っていうのは、「なりたい自分になるための武装」とでもいいましょうか。
独立起業したとき、「リッツ・カールトンで総支配人やってました」とか「ディズニーリゾートでマーケティングしてました」とかいう「元を使ってドヤリングする」看板なかった。
「旭化成の建材部門で部長代理してました」が最終役職で、なんとも冴えない。「代理」だからね。「部長」じゃないからね。
話逸れるけど、この「代理」っての、いまもあるの?
なんか、煮え切らない役職だよね。
ぬるいラーメンとか熱すぎて香りがすべて飛んじゃったコーヒーみたい。
課長代理、係長代理・・・あるのかなあ。
社長代理はさすがにないだろうね。
さらに話逸れるけど、ある会社で「この時代、肩書なんかなくしてしまおうぜ」と経営陣が呼びかけたら、真っ先に、そして最大に反対の声上がったのは若手社員からだった。不思議だねー。
話、戻します。
「世の中の人に『ドヤリング』できる看板なしに独立したただの男」が世の中の人が見てはっきりとわかる「ブランド人」になるためにはどうするか。
なりたい自分をはっきりイメージし、着る服・靴、持ち物、住むエリア・家、話し方、佇まい・・・をそれへと合わせていく。
ニューヨークから日本へは「帰国」と言わず「出張」と呼んでた。もちろん、背伸びしてビジネスクラス。
一度ファースト乗ってみたが、さすがにお金が続かないと観念し、やめた。
それまではサラリーマンだったので、そもそもカジュアルウェアといえばゴルフ行くためのものくらい、なイメージだった。
一所懸命、改造した。アドバイスもらって。
かばん、コート、デニム、靴、すべてニューヨークで。
今見ると、必死に背伸びしてる顔(笑)
タイムズ・スクエア・エリアの新築タワーマンションに住んだし。
911テロでアメリカの空気が悪くなり、日本へ帰国したときは神奈川県葉山に家見つけた。御用邸近く、海まで五分。
目指すものの周波数へ自分をチューニングしていった。必死だった。
ただね。それから25年経ってわかるのは、そういう「見てわかる」ものももちろん大事だけど、本気のほんきは、「日常」だ。ふだん使い。
これまで散々苦労かけてきた奥さんがふだん使いするものを、「ちゃんとした製品にする」。
これこそ、男として、頑張る目的になる。
そう思ってます(照)。