「何でやねん」という首をかしげる心理が生み出す内的効果
参入障壁
とは何だろう。
一般的な話をしますと、商売がうまくいく(いっている)ためには何らかの理由があります。
上の図でいうと、一番下の「追い風」というのは、法改正されて、何かが義務付けられたという特需。今年でいうと、自転車のヘルメット着用努力義務とかね。
あと、コロナ時のマスクや手を清潔に保つ除菌スプレーが浮かびますね。
その時、誰よりも早く速く対応する、というのが先手必勝です。
ところが、「追い風」にせよ、「先手必勝」にせよ、「時間が許す限り」という前提条件の下であり、楽しい映画と同じく、いつかはエンドロールがやってきます。
「うちの店はよその一発屋とは違うぜ」とばかり、メルマガ書いたりSNS発信したりに汗を流す。これはこれで素晴らしい行動ですが、「エンドロールを延長する」だけであり、本質的に「戦略的優位」に立っているわけではない。延長にいる。
「勝ち続けるための仕組みを作ろう」というのが、次に強い行動です。
これをやると、そもそもの「いつかは終わりが来る映画」をスイッチすることになります。
別の話
になるのです。
たとえば、よなよなエールがやっているような、ファンベースマーケティング。ファンのコミュニティをしっかり作っているから、ヘンな話、「よなよなエールのビールだったら、何でも持って来い。買うから」です(笑)。
JOYWOWの基盤戦略はこれで、とにかくコミュニティを作り、中の人たちと始終イチャイチャする(笑)
コンサルティング会社でファンベースマーケティングやってるところはなかったので(いまはわからない)、「何で年に2回もパーティやってるんだ?」「みんなで沖縄集まってBBQ? なんで?」だったはず。
この「何をバカなことをやってんの?」という「思い」が実は参入障壁になっている。つまり、「こちらが参入障壁を用意しなくても、相手の心理が勝手に壁を作ってくれる」のだ。
とんがったアホについては下記記事ご参照ください。
「とんがったアホ」の強みは、自分ではなく、競合するかもしれない相手が勝手に「そんなアホな」と自分で壁を作ってくれることであり、それがそのまま「とんがり」になる。
とんがりというと、商品(製品・サービス)を磨いて尖らせるイメージがあるが、実のところ、そうではない。
「何でやねん」という首をかしげる心理が生み出す内的効果なのだ。
昨日ふと気づいて驚いたのだが、このセブンオリジナルのミネラルウォーター、ネーミングが「天然水」(爆)。
そりゃそうでしょう、ミネラルウォーターって、天然水だから(笑)
これはこれだけで「そんなアホな」で、とんがっている。
「水道水」と書いてあるほうがプライシングは高くできるはずだ。
「阿蘇の天然水」だったら、350円で売れるかもしれない。
このように、「参入障壁」は奥が深いのです。
それにしても「天然水」って・・・(笑)