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若い人が辞めていくのは、これが理由
いつも行ってるヘアカットの店。
担当くんが流行り病にかかってしまい、店長が代打してくれた。
先週電話で打診あり、諒解していた。
席に着く。金髪の若いおにいちゃんがついた。
おいおい、彼はまだ研修中じゃなかったのかな。
ま、いいや。
彼がぎごちなくシャンプーしてくれた。一つひとつの所作はまだまだだが、気持ちが入ってる。だから文句ない。
シャンプー後、ようやく店長が出てきた。
カットしてくれる。
終わって、「代わります」と、あとは金髪兄ちゃんにバトン。
担当くんが、かねてずっと言っていた。
「人がいつかないんですよ。すぐに辞めてしまうんです。やはりこの仕事、イマドキの若い人には難しいんですかね」
漫才コンビ・ミキのこうせい(右)に似た彼は、ぼやいていた。
理由がはっきりわかった。
店長だ。
店長は、たしかに腕はいい。実績も上げるだろう。しかし、愛がない。砂漠が生まれるよりももっと昔から宇宙に流れていたもの。愛。
彼にはそれがない。だから、施術してもらったあと、寒くなる。
ここから先、組織論になるが、現代の組織に求められているものは、属する個人が組織にひれ伏し、自分が求める夢を犠牲にして、ただ時間を売るための道具・・・という、かつての組織のあり方ではない。
個々人が目指す夢、あり方と、組織の目指す夢、あり方が一致し、誰に指示命令されることもなく、全体性を保った生命体として活動する。それが、いまの組織の理想だ。
だとするならば、「実績上げればそれでよい。顧客はお金を運んできてくれる風のようなもの」という世界観、哲学の人物では、組織のヘッドは務まらない。
若い人が辞めていくのは、これが理由だ。
ぼくがこの会社の社長なら、現店長ではなく、不器用だけれど、愛にあふれた担当くんを店長にする。金髪くんも、どこまで保つか。彼はいい味出してるし、素質も良い。愛がある。もったいないなあ。