ベスト4を選ぶなら
流れで、「ベスト4選ぶなら?」となった。
ぼくの文学作品ベスト4はこれ。
堀口大學先生は、ご自宅が葉山の家のご近所だった。小さい頃、ルパンシリーズでお世話になった。何しろ日本語が美しい。
自宅すぐそばの森戸神社境内には記念碑がある。
『月下の一群』は初版本の装丁の美しさに惚れ惚れした記憶がある。大正14年の上梓なので、実物を触ったことはなく、何かの展示で。葉山町図書館だと思う。堀口大學先生20代から30代はじめの若き感性で訳された詩たち。コピーライティングの仕事する前には、開いて、自分の日本語センサーを研ぎ澄ませる。
『天切り松』シリーズは全部揃えてる。でも、いつもどこかのカバンに入ってるので、揃わない。今日も揃わなかった。粋を思い出させてくれるのと、黙阿弥のような気持ち良いリズム、きっぷの良さ、そして、流れる粋。いき、と読んでね。すい、じゃないよ(笑)
舞台なら大向うから「待ってました!」と声が出るシーン。主な登場人物勢ぞろい。
『半島を出よ』はぼくの中では村上龍最高傑作と思う。分厚い上下二巻、書き下ろし原稿枚数1,650枚(400字詰め)。つまり66万文字。北朝鮮のコマンドが開幕戦の福岡ドームを占拠する。
テロについての物語だが、実のところ、日本の曖昧さ、眠たさ、ダメさを浮き彫りにする。
ここで思い出すのが現在実際に行われている戦争だ。ぼくも含め、多くの日本人は「遠くの出来事」としてとらえている。自分の身にふりかかるとは夢にも思わない。それが、引用した箇所の女性に表れている。武器を持った相手の隣で、平気でうどんを食べ続ける神経。日本の曖昧さ、眠たさ、ダメさ。
『月と六ペンス』は、自分自身が旅に出た時、主人公と重ね合わせて痛かった小説。
転じて、フリーランスに必須の能力としてる。
月は「ロマン、夢」だね。フリーランスに必要な点火エンジン。
六ペンスは「稼ぐこと」。
この両方が必要。
ややもすると月ばかりの話になるけど、稼いでナンボだから。
以上、ぼくの文学ベスト4でした。
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