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すだちvsかぼすの戦いに終止符?

おはようございます、きぜつです。

私の生まれ故郷は、徳島県。
特産品は「すだち」です。

永遠のライバル?は「かぼす」。
こちらは大分県の特産品。

いずれも、料理に風味と香りを与える名脇役。
見た目も用途も似ており、混同されがちです。

ただし、徳島県民の前で、「すだち」のことを「かぼす」と間違えてはいけません。あからさまに不機嫌になり、最悪の場合、すだちを投げつけられ、すだち汁を顔にかけられるかもしれません(注:そんなことはない)。

←すだち かぼす→
かぼすのほうが、一回り大きいみたいです
https://kufura.jp/life/food/238163

各県のゆるキャラのモチーフにもなっている両者ですが、各県の全国シェア率はどれほどか気になり、農林水産省の統計を調べてみました。

$$
\begin{array}{|c|c|c|}
& 収穫量&主要産地名(収穫量)   \\ \hline
カボス  & 5976.8 & 大分(5,900),福岡(31),宮崎(21) \\ \hline
スダチ  & 4104.0 & 徳島(4,057),高知(22),愛媛(10) \\
\end{array}
$$

確報 令和3年産特産果樹生産動態等調査から抜粋
単位 t(トン)

かぼす:大分県の全国シェア率約98.7%
すだち:徳島県の全国シェア率約98.9%

どちらも他県の追随を許さないシェア率!
特産品と言えるわけですね。

風味や香りの違いはどうなのでしょうか。

←かぼす すだち→
https://kufura.jp/life/food/238163

すだちの香気成分は12種類にもおよび、皮のさわやかな香りが特徴的です。一方で、かぼすも皮に香りがありますが、すだちほど強くなくマイルドで上品な香りが特徴的です。(*1)
すだちの風味は果汁を搾っているときにほんのり香ってきます。凛とした強い酸味の中に優しく少し丸みを帯びた風味があります。かぼすの風味はよく言われるように少しすだちと近いものがありますが、強い酸味のなかにすだちのよりまったりとした風味があります。(*2)
かぼすは、香酸柑橘の中では甘味が強く、酸味がまろやかなので、食材の味を消さず、焼き魚や焼き肉など素材本来の味を引き立たせます。(*3)

*1 https://www.ito-noen.com/dictionary/tips/2599/
*2 https://sudachi.net/sudachi_compare
*3 https://oitakabosu.com/
数値にも出るかぼすの「甘味」(単位は不明ですが…)
https://oitakabosu.com/

いくつかのサイトを見てみると、
・すだち「香り」
・かぼす「甘味」
・両者「酸味」
がキーワードになっています。

それぞれに特徴があり、これでは、すだちのほうがええんじょ、いやいやかぼすっちゃ、と徳島県と大分県の争いが絶えません。

そんな中、妻がこの前スーパーでとんでもないものを見つけてきました。

「すだち かぼす ぽん酢しょうゆ」

なんと...両者が、
ブレンドされちゃっています!!!

徳島県と大分県の百年戦争を見事に解決する、画期的な商品なのではないでしょうか!?

平和への第一歩?

早速、こちらでお鍋を食べてみましたが、酸味の中にかぼすの甘味とすだちの香りがほどよくあり、両者の良いところが際立っていて、とてもいい!美味しくいただきました。

(余談)
「すだち かぼす ぽん酢しょうゆ」の生産者は広島県のメーカーでした。
すだち隊率いる徳島の軍勢と、かぼす隊による大分の軍勢は、互いに進軍ののち、永世中立国である広島で講和条約を結ぶことでしょう。


以下は、すだちを贔屓目に見る私の徳島県PRです。

すだちは上述のとおり「香り」がいいので、刺身やお吸い物など各種料理にかけたり、サワーや焼酎のソーダ割などお酒のアクセントとなったり、様々な活躍シーンがあります。関東ではあまり売っていません(たまに見つけると喜ぶのですが、高い…)が、徳島では箱買いできます(笑)

徳島では箱売り
お刺身にかけるのが一番好きです

・表作成参考

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