中期経営計画を策定する際に留意すべき4つのこと。
中期経営計画を立てる会社はたくさんあります。
以下留意すべき点を述べます。
①計画は、社員がワクワクするような魅力的なものでなくてはならない。
この写真は所得倍増計画を掲げた池田勇人です。
『所得倍増計画』。なんて蠱惑的な響きでしょう。収入が二倍になる世界が待っている!国民は熱狂しました。(インフレで収入が増えるが、支出も相当に増えるのが実態なので、生活が二倍楽になるわけではありませんが)
社員が熱狂するような計画でないと、モチベーションが沸きません。
②計画はストレッチしたものでなくてはならない。
GEの元社長のジェックウエルチの写真です。
在任中、名経営者との評価をほしいままにしました。
彼は計画はストレッチしたものでなくてはならない、と言いました。普通にやっていれば達成できる計画なんて意味がありません。不連続な成長を企業は志向していく必要があります。
③計画には経営者のコミットが必要である。
日産の元社長カルロスゴーンの若いころの写真です。
彼はソニーの社外役員をやっていた時期があります。ソニーの役員会で、事務方が配布した計画を見て、「この数字はコミットしているのか?」と聞いて会議を騒然とさせました。(『コミット』という言い回しはビジネスの世界で一般化しましたが、この発言が初出であると思っています)
達成しなくとも誰も責任を取らない計画は意味がありません。言い訳ばかりの組織になります。おそらく彼はコミットメントの精神で日産を再生したのに違いありません。
以上、計画策定時に必要な3つの要素を紹介しました。改めて書くと以下の通りです。
で、行き過ぎるとこうなります。
某大手企業の謝罪会見です。計画を達成するために、不正会計やデータ不正など、多くの不正が行われてきました。魅力的なストレッチした計画の達成にコミットしたがゆえに発生した不正です。
④計画は適正に頑張れば達成できる水準にする必要があります。
これが最後の留意点です。
要はバランスです。このバランスが取れるのが名経営者であると言えます。
『人の生涯は、ときに小説に似ている。主題がある。』(竜馬がゆく) 私の人生の主題は、自分の能力を世に問い、評価してもらって社会に貢献することです。 本noteは自分の考えをより多くの人に知ってもらうために書いています。 少しでも皆様のご参考になれば幸いです。