左折するたびに気になる“アイツ”をなんとかしたいの話
車の左のサイドミラーにクモの巣が張り続けて、
はや4ヶ月。
取っても取っても次の日にうっすら姿を現し、
3日後にはまた完成。
昭和のアニメに出てきそうな、
悪モノを捕まえる時にめっちゃ高くジャンプして
手のひらから「シャーーーッ!」って出てくる網みたいにキレイなクモの巣です。
〈例え下手すぎるやろ〉
サイドミラーをまじまじと見る機会は少ないと思うのですが、
実はサイドミラーって鏡の部分と「側(ガワ)の部分」に隙間があるんです。
小さい子どもがいるわけでもないのに
「すき間にクモさんがいるのかな〜?」とかわい子ぶって、すき間を割り箸でつついてみる。
出てこず。
また巣出現。
イラッ。
大人の余裕がなくなって、殺虫剤。
でも、ヤツは巣を作り続けました。
運転席側の右サイドミラーなら、運転するたびに払えるし、近いから虫の存在がリアルで緊急性が高いのですが、巣ができるのはずっと左のサイドミラー。
次に降りたタイミングで払うぞと思うも、すっかり忘れて乗車、発進。
左折する時に思い出し、自分の記憶力の衰えに恐怖を感じる。
中年になると脳の衰えがリアル…。
「私、記憶力悪いねーん」なんて笑えるレベルじゃない。
って、待てよ!
なんでお前(クモ)のせいで、テンション下がらんとあかんのじゃ!
と、クモにとっては完全もらい事故。
ヤツは自分のアート作品を壊されてはまた作りを繰り返しているだけなのに。
別れは意外にあっさりしたものでした。
車の点検です。
電話予約の時におねえさんに「お車で気になることございますか?」と言われたので、
「左のサイドミラーに住んでいると思われるクモをなんとかしてください」と。
スズキの接客マニュアルに載ってない変な要求をされ、電話越しでもおねえさんが“困っている顔”なのがわかります。
「……。整備の者に伝えます」
整備のお兄ちゃんが「クモ。やっぱりいました」と報告をくれてから、ミラーの巣は見なくなりました。
プロにもっと早くお願いすればよかった。
結局私はクモの姿を一度も見ることなく。
“作品”を勝手に作られ、
「またやられたぁ〜」と騒いで、
ヤツに遊ばれていたような。
バンクシーか!
【No ふりかけ No ライスのコーナー】
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