『Ghilli』
監督:Dharani
出演:Vijay、Trisha、Prakash Raj など
公開:2004/4/17
20年前に公開されたタミル映画だが、なぜか現在チェンナイ中の劇場で再上映されている。
「かなり盛り上がっている」という話を知人から聞いて、行ってきた。
主演は、今も大活躍中のVijayとTrisha。
当時はVijayが29歳、Trishaが20歳ということで、二人ともかなりあどけない。
VijayとTrishaは昨年公開の『Leo』で2人の子どもを持つ夫婦役をやっていて、それと比べると『Ghilli』の2人は初々しくて微笑ましい。
公開の時系列通りに『Leo』よりも『Ghilli』の方を先に観ていたら、互いに淡い恋心を抱いていたあの2人がついに夫婦になったのか、と感慨を味わえていたかもしれない。
また、ギャングスター役のPrakash Raj、どこかで見たことある顔だなと思っていたら、最近では『K.G.F 2』で病に倒れた老ジャーナリストに変わって語り部を務める息子や『Ponniyin Selvan』で王様などを演じている名優だった。
さて、20年前に公開された映画の再上映なわけだが、客層は30前後の人が多かった印象。
幼少期にこの映画を観たことがあるのか、大スターVijayの若いころの作品ということで観に来たのかもしれない。
口笛や歓声が飛び交うのはもちろんのこと、ダンスシーンになると半分くらいの観客がスクリーン前に集まって一緒に踊る。
再上映作品をわざわざ観に来るということは、よほど熱狂的なファンなのだろう。
あるいは、チェンナイの若者の間でこういう「ちょっと昔ブーム」が来ているのか。
20年前の作品ということで、笑っちゃうくらい雑なCGがあった。
アクションシーンも、明らかに相手に当たっていないのに派手に吹っ飛んでいたりして、この20年における編集技術の進歩のすさまじさを実感した。
今の映画だと、本当に相手を殺しているとしか思えないくらいのリアリティがある。
また、本作はストーリー展開が非常に緩やかであると感じた。
今インドでヒットするようなアクション映画は、常にスクリーン内で何かが起こっているような忙しさがある。
個人的にこれを「観る麻薬」と呼んでいるのだが、観客の脳内からドーパミンがドバドバ噴出されるようなストーリー展開やカメラワークになっていて、この流れは加速していくだろうと思っている。
ところで、インド映画を観ていると、舌を丸めて突き出す仕草をたまに見かける。
舌先を下の前歯の裏にくっつけて、舌の腹の部分をそのまま前に押し出すような感じ。
しかし、実生活でこのジェスチャーをしている人を見たことがなくて、いったい何を意味しているのか分からない。
『Ghilli』ではVijayが何回かこの仕草をしていて気になった。
今は廃れたけど、昔は頻繁に行われていたジェスチャーとかなのかな?
この仕草の意味を知っている人がいたら教えてほしいです。
最後にダンスシーンの紹介。
↑何となく『ウェストサイドストーリー』を思い出した。
↑これ好き