『The Greatest of All Time (The G.O.A.T)』
出演:Vijay , Prashanth , Prabhu Deva , Ajmal Ameer , Mohan など
監督: Venkat Prabhu
公開:2024/9/5
主演は、タミル映画界で圧倒的な人気を誇るVijay。
彼は今年の2月に、俳優の引退と政治家への転身、新党の立ち上げを表明しており、2026年に行われる州議会選挙へ立候補すると見られている。
本作は彼が出演する68番目の作品だが、「Thalapathy 69th」の存在も明らかになっている。
そのため『The G.O.A.T』が彼にとっての最後の作品というわけではないが、引退作品の一つという位置づけになると思う。
以下、例のごとくネタバレ込みで感想を。
トレーラーを見れば一目瞭然なのだが、成人後のJeevanもVijayが演じている。
つまり、今のVijayと特殊メイクで若返ったVijayが闘うというVijayづくしの映画。
『The G.O.A.T』の制作にあたって、インド映画でも上位レベルの高額な制作費がかかったらしいが、最新の若返り技術が特に高額だったらしい。
冒頭にも書いたが、本作はVijayの引退作品の一つ。
よって、彼の映画の総集編みたいなものだったのではないかと思う。
インターミッションに入る前に、スクリーンに「Thalapathy vs ilaya Thalapathy begins」という文字が大写しにされて面白かった。
※現在、Vijayはタミル語で「大将」を意味するThalapathyの愛称で呼ばれているが、若いころはilaya Thalapathy(若大将)と称されていた。
その他、有名俳優のカメオ出演やオマージュがふんだんに盛り込まれていたっぽい。
何気ないセリフでも、劇場内が大盛り上がりになる瞬間がたくさんあったので、詳しい人が見たら「あっ、あの時のセリフだ!」みたいなのがちりばめられていた様子。
Thalapathy Vijay’s The GOAT Pays Homage To Rajinikanth, SRK And Tom Cruise - News18
映画の最後は、クリケット会場でGandhi vs Jeevanのバトルが繰り広げられる。
国内プロリーグ、Chennai Super Kings 対 Mumbai Indians の白熱する試合が行われるスタジアムに、Jeevan率いるテロ組織が爆弾を仕掛け、Gandhiがそれを阻止しようとする。
ところで、Chennai Super Kings と Mumbai Indians は、ともにプレミアリーグで最多優勝回数を誇る強豪チーム。
それゆえにチェンナイはクリケット熱が高く、映画内でクリケットの試合シーンが流れると観客は大いに盛り上がる。
そんな我らがSuper Kings には、Dhoniという超人気選手が在籍している。
そんなDhoniも本作に友情出演という形でスクリーンに姿を現しており、演技こそしなかったものの、劇場内はVijayの登場シーンと同じくらいの歓声が上がっていた。
最後に、映画の内容とは関係ないが、映画館で起きた面白いハプニングについて。
上映開始20分ほどして、音声がでなくなるというトラブルが起きた。
当然、劇場はブーイングの嵐。
誰かがスタッフにトラブルを伝えに行き、いったん上映が中止になる。
音響設備は10分ほどで復活したのだが、裏でフィルムが回りっぱなしだったようで、スクリーンに再び投影された映像は少し進んだものだった。
再び、劇場内はブーイングに包まれる。
その後、フィルムを止めたり、巻き戻したり作業をしていたが、うまく調整できなかったようで、結局最初から上映されることになった。
つまり、冒頭20分ほどの映像を2回見ることになったのだった。
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