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丹沢表尾根から鍋割山へ_1日目

小田原の畑でお世話になっている猫さんたまこさんにお声がけいただき、1泊2日で丹沢を歩いた。

今回のコースは、猫さんが計画してくださった。ヤビツ峠から丹沢表尾根(二ノ塔〜三ノ塔〜烏尾山〜新大日〜塔ノ岳)を歩き、さらに丹沢山(百名山、1567m)まで縦走してみやま山荘へ宿泊。翌日には塔ノ岳に戻ってから鍋割山稜を歩き鍋割山から下山する予定だ。
YAMAPの山行計画(2日間の合計)では
距離:23.2km  累積標高:上り1959m 下り2431m 。

複数の天気予報を確認し、気圧の谷が訪れる予報も一部にはあったけれど、実際にはほぼ快晴☀️
朝は冷え込んで-10℃くらいまで下がり、行動中も0〜5℃くらいで冷たい風が吹く場所もあったけれど、凛とした冬の空気を存分に味わいながら、雪を被った美しい富士山をずっと眺めながら歩く贅沢な時間となった。


この場を借りて…お2人には本当に感謝したい。
私にとっては、登山ガイドさんと一緒のツアー以外では数年ぶりのグループ登山であった。また、約8年前から山歩きを始めたのに昨年やっと丹沢山域にデビューした私には、“丹沢山まで歩きたい“という強い思いはまだなくて、“このメンバーで山に行ってみたい“という気持ちが一番だった。なので、私にとってはちょっとチャレンジの要素がある今回の山行は、準備の段階から、身体面(膝)や、寒さと風対策への懸念が強かった。
「並」の身体能力を補うのは準備しかなく、事前に色々とコメントして鬱陶しかったかもしれない😂けれど、終始穏やかに対応してくれたリーダーの猫さん✨
丹沢山登頂を目標にしていたたまこさんは、膝に不安を抱えながらも、考えられるだけのケアを受けて、その強い思いを当日にぶつけていた✨
そんなお2人のお声がけがなければ、私が今の段階でこのコースを歩くことはなかっただろうと思う。今年の最後に素敵な山の思い出を創ることができた。


少しでも足を温存するために、ヤビツ峠まではタクシーを利用することになった。これが30分の貯金を生み、山行全体の安心に繋がった。
7:55、ヤビツ峠を出発した。

木々の間から、青空と、先日のぼった丹沢大山を望む

急な登りを経て、二ノ塔へ到着。

富士山にはまだ雲がかかっている

さらに登って9:50に三ノ塔(1204m)へ到着、長めの休憩をとる。

太陽に照らされる海も美しい

三ノ塔からはいったん下っていく。これから歩く道が全部見えている…

次の休憩スポット、烏尾山荘が見えている
ずーっと表尾根を見つめているお地蔵様
そして富士山
烏尾山荘前より
山深くなってきた

ここからは、岩場、鎖場、やせ尾根などが続いていくが、登山道の写真は結局撮っていなかった。必死に歩いたということでもないけれど、なぜかグループで登る時にはあまり撮っていないかも。

たまこさんの撮影した写真をお借りしました
猫さんの撮影された写真より

行者ヶ岳を過ぎて、ベンチのある休憩場所へ到着。

歩いてきた道と、大山を望む
ちょっと緊張する?エリアを過ぎたご褒美にと奮発💸した、仙太郎のどら焼き。
みんなあんこが好きみたい☺️
ここには山小屋があったそうだ

どら焼きはあっという間にペロリ。まだ先は長い…

木の又小屋の温度計は0℃を指していた

塔ノ岳までは、近いようでなかなか遠い💦急な上りが続き、腿の内側が攣りそうになっていったん止まる。
夏の教訓?で、脚全体が攣ってしまわないうちに芍薬甘草湯を服用する。
相変わらず美しい富士山の姿や、キラキラした相模湾を眺め、歩いてきた尾根道を振り返り…絶景に脚の疲れを癒してもらいながら登っていく。

伊豆大島も見える。手前は秦野の街、かな

そして、13:40、塔ノ岳(1491m)に到着した。

塔ノ岳山頂からは360度の絶景が楽しめて、大変人気がある場所だ。大倉尾根から登ってきた方も一緒になって、いつものように大勢の登山者で賑わっていた。
サンタ帽を被ったグループの方。バーナーであたたかいものを調理する人。笑い声が聞こえる。
富士山が見える場所は強く冷たい風が吹きつけてきて休めないので、反対側に移動して休憩を取った。

背後から「パンを落とした方はいらっしゃいますか〜?大事な行動食ですよ〜」という声がした。
「ファミマの・・(忘れた)・というパンで〜す。」
名乗り出る方はおられず「(山頂の仏様に)お供えしときま〜す」 笑

…丹沢の登山者は(高尾などに比べて)気さくな方が多い、という言葉を思い出した。

寒かったせいか?この時の写真はなぜかこれだけ。翌日にはたくさん撮影した

今までは大倉尾根から登り、塔ノ岳がゴールであった。
さあ、これから塔ノ岳の先へ進もう。

お椀を逆さにしたような山が丹沢山。今回のゴール。
左へ蛭ヶ岳、檜洞丸が見えている。

まず、びっくりするくらい長い?階段を下る。
「これ、明日は登るんだよね…朝っぱらから。」
とお互い苦笑する。
ひとしきり下ると、今まで歩いてきた道とは違う雰囲気の縦走路が現れた。

木道と、緩やかなアップダウンが続いていく
撮影スポットが多くてなかなか進めない
竜ヶ馬場から望む、歩いてきた道。
三ノ塔〜一番右に塔ノ岳。
日が傾いていく

景色を味わうために何度も足を止めながら…
予定通りの16時前に、丹沢山に到着した。


みやま山荘は大変混雑していた。1階の談話室はごった返していた。
そして…
「今日はとっても混んでいるので、食堂で寝ていただきます」という受付の方の言葉。
えっ。。。
なんだか面白いことになってきた。
どうも私たちだけが食堂で寝るようなので、むしろ「ラッキー」と思った。
(イビキに悩まされなくて済む、ということだ)

食事が済むまで寝床の準備や荷物の整理ができないので、1日を振り返ったりおやつを食べたりしながら日の入りを待つ。
ダウン上下を身につけて再び外に出た時には、すでに日没を過ぎてしまっていた。
個人的には日没後の空が好きなので問題ない。

まさにマジックアワーという感じ…

日が沈んでしまうと一気に寒くなり、持ってきた防寒着を全て着ていても、外に長くはいられなかった。

さて、お楽しみの夕食は、名物の焼き肉だ。

猫さんからお肉をいただいたので、より豪華に😆
もちろん全てペロリ😋よく食べる子です…

夕食後、寝床の準備ができるまで、夜景と星空を見に再び外へ。
月が冴え冴えと輝いていた。

私のスマホではこれが限界。
美しい富士山の夜景や月夜の空は、お2人の投稿に委ねます。

丹沢では水がより貴重である。
山荘の外にある手洗い場はタンク式で、今はすでに使用できない状態だった。
室内にも手洗い場がない。
よって、水で手を洗えないし歯磨きもできない。
歯磨きシートを持参しなかったこと、少しでも軽く…とウェットティッシュを1パック、ザックから抜いたことを悔やむ。
今まで、山小屋というよりは民宿や旅館かなという整った小屋にしか泊まったことがなかったのだと再認識した。

消灯は20:30。
ストレッチしても取れない、左膝の違和感〜軽い痛みがあった。
でも、明日は歩いて下山しなければ。どうなるのかな…という一抹の不安を抱えながらも、夜は更けていく。
隣では、前日寝不足の猫さんがすでに眠っていた。
山小屋で眠れたことの方が少ない私であるが…疲れていたこともあり、半ば個室のような静かな環境をいただいたこともあり、いつの間にか眠りに落ちていた。