ゆるりとけこむ

昨日の夜あたりから、軽やかさは変わらないけど何かギュッと濃厚になったような、そんな感じがしてる。

今朝目覚めると何だかいつもの神社に行きたくなり、人が集う前の静かな空間へ。

早朝の神社は本当に気持ちが良くて。
すべてが静か。でも生き生きとしてる。

いつもより
一歩をゆっくり。

風で
葉が揺れる音がこだまする。

さわさわ　ざわざわ

かさかさ　しゅるしゅる

あたり一面の静寂のなかに
流れの　オトが
通り抜ける

静寂を邪魔することもなく
流れては
また現れてくる

澄んでいる

いつもはあまり寄らない高台へ足をのばし
いつもとは違う景色を観る

陽が
とてもやわらかな陽が

私も　あたりも
包みこむ

誰も通らない高台で
真正面からお陽さまを全身に浴び
そのまま目をつむると

鳥が　羽ばたき
樹々を渡り巡るオト

目の前の池で
さらさらと流れる水音

わさわさと
からだを揺する樹のオト

それしか聴こえない世界で

陽に
全身が溶けこみ

あたたかさと

オト　しかなく

ただ

幸せな感じが
いっぱいにひろがっている

遠くで聞こえた犬の鳴き声を合図に
また　歩き出す

いつもの場所に座り
ただ
ぼーっとする

空高くのばしている樹が
ゆっさゆっさと
上空だけの風に
幹を揺らして遊んでいるのが
楽しそうで

そこに
意識を　合わせると

樹が揺れると

わたしのなかも
愉(たの)しく　揺れる

わたしのなかが
彼方の
上空に　なる

樹とともに
ゆっさゆっさと
遊ぶ

梅があちらこちらに
ほころんでいて

ああ　
イロがあるっていいなと　思う

気がついたら
結構な時間がたっていて
いつの間にか
犬の散歩やジョギングのひとが
ちらほら

いつも
ペタペタと触らせてもらう樹は
ちょうど陽がそそいで
気持ちよさそうで

ひと気がないのを幸いに
背中をピタッとつけさせてもらって
また　お陽さまを全身に

陽でゆるむのと同時に
背中だと感じていた境がなくなり
樹の
つながりになる

陽に溶けこみ
風が通りすぎる気配を感じ

樹と　呼吸をあわせ
大地と　呼吸をあわせ
陽と　呼吸をあわす

そこに
風が加わり
まわりのオトが加わり

カラダも自然のひとつとなり

すべてが
それぞれに
流れながら

ひとつになる

心地よい

芽吹きが
そこらじゅうに待っていて

見守られてて

一歩をゆっくりさせて
ちょっとしたタイムトラベル

いつでも　どこでも
色んなところへ

今日はどうも
そんな日みたいで

ゆっくり　ゆっくり