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移民国家としての日本

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マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム
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#ヘイトスピーチ

特定国を対象にヘイトを煽りたがる某媒体、その情熱は恋と呼ぶべき/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.11.17-24.11.23)

日本語についての記事が日経と産経で複数出るなか、両媒体の趣の違いは当然あきらかなので、さて、どの記事がどこ発でしょう。 うん、こう並べてみるとやっぱり「日本語が出来ない奴ら」への優越感、みたいなものがベースにあるんじゃないですかねえ某紙。 ■その某紙が熱意をもって伝えていた件 「この結果、同市は特別対策地域となった」って重々しく書いてるけど前月は三郷市、その前月は上尾市、さらにその前月が越谷市、それぞれ特別対策地域となってるので君が言いたいことは分かるよ。って顔にしかな

投票日は「選挙行った?」以外のイントロがないの/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.10.20-24.10.26)

まずはみなさま投票行ってもろて。気を付けないと営業時間短縮のお知らせがこっそり出てますよ。民主主義の維持、それを望まない層との「対決」になってきてますね。 個人的にはほっこりニュースに分類していいやつもありつつ、まずは選挙権を持たない彼らの分まで権利は行使しなければ、という。 ■毎度開票直後に落胆する勢、しかしあきらめない勢、とりあえず今回もやることはやった勢。なのでまた来週ごきげんよう

Go Vote (relentlessly)/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.10.13-24.10.19)

選挙活動が始まるなか、川崎市があらためて言うけど。という喚起を公表していて、うむ。川口市に限らず、みんな真似すればいいのに。と思いました。 ちょうど昨日、「特定の国の出身者」disではないから問題なかろう、と言わんばかりにエセ愛国を掲げる候補者の全方位ゼノフォビア演説が耳に入ってムカムカしていたのですが、ローカル駅前で誰もその自称政策チラシを受け取ろうとせず、そこだけは慰めになりました。 政党でいうと除籍・除名問題で株を下げている共産党、外国人の人権尊重という観点では非の

今週のクルドヘイト。を紹介する前に/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.9.29-24.10.5)

十年単位で読んでいる、とあるウェブサイトの日記。ぜんぜん知らない男性の(初登場時は小学生だった)息子娘がそれぞれ家庭を持ち、子が生まれ、クセ強かった父は急逝し。みたいな市井の大河ドラマを定点観測していると、そういえばこの筆者、川口市在住だったな。 と最近の記述に思い出すことがあり……てな文脈で紹介されるのは不本意かと思うので、あえて引用元URLは割愛するのですが、こんな感じの本文。 引用分量が増えたお詫びに、筆者の単著を紹介しておきます。 ■さて今週のクルド

ヘイトスピーカーに国境なし/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.9.15-24.9.21)

このいたましい事件を伝える報道ではなく、ここぞとばかりにヘイトを煽るような振る舞いを(見たくもないのに)見て、7年前の日本で起きた事件を想起したひと、どのぐらい居るでしょう。 かくいう私も時事通信のこの記事がちょうど出ていたので「あ」ってなったんですが。 日本に住む外国人のニュースを集めて回る本欄をnoteを書き始めたのが事件の翌2018年なので、下記のような回顧においてのみ触れてきましたが、要はね、日本人がベトナム出身の9歳の女の子を殺した。だから日本人=非道、って言われ

"The flames fanned by keyboard warriors like you."/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.8.18-24.8.24)

今週は京都というか兵庫というかローカルスポーツの話が盛り上がってましたね(すっとぼけ)。 校歌は教育機関としての歴史を反映していいと思う派の私、たとえば韓国映画の日本語字幕でわざわざ東海って書かれると、おい、Macy'sを「百貨店」って訳出するならそこも「日本海」でええやろ。とは思うので、なんかケチを付けたくなるひとの気持ちがまったく分からない、ということもありません。 ただ、映画の台詞が映画制作者の自由なのと同様、学校法人の方針が気に食わなければそのオキモチを素直に表明す

デマをデマと指摘する労力/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.7.21-24.7.27)

今週は夏枯れで粒の小さなニュースが多く、そんななかではヘイト醸成プラットフォームとして延命を図る某サイトの記事が目立つぐらいでしたが、あまりにくだらないのでリンク貼りたくないんですよ。でも貼っておかないと後日、何の話だか分からなくなるじゃない? ……という注釈付きで載せるんですが、PVに貢献したくもないのでリンク先は当該記事魚拓サイト。 当該市議の既往歴は調べれば出ることなので割愛しますが「年金制度における外国人への脱退一時金の是正を求める意見書」というタイトルで ・京都府

エッシャー的な/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.4.7-24.4.13)

今週も国内の移民方面報道は良くも悪くも通常運行で、目についたのはUKの就労ビザ厳格化が稼働はじまった、という件でした。 就労目的で渡英するには一定の年収をクリアしていることが必要で、その条件がこれまでの年収480万円から年収720万円に、ということなんですけど(発表時の報道は下記参照)人手不足だから来てくれ。と言いながら、来ていいか悪いかを決めるのはホストの俺たちだから。っていう本邦でもおなじみのムーブ。 こういう記事を読んでいると人間に本来備わっている善性、みたいな共同幻

あなたはもう忘れたかしら/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.2.25-24.3.2)

今週のアオり・アオラれ量産ナンバー1ネタはこちら。 去年7月、熊本市が条例改正を断念したときの記事にいわく「市は同月~今年1月に、他の改正部分を含めて意見公募を行った。その結果、寄せられた1888件の意見のうち、市民の定義に関わるものが1315件を占め、1件の賛成意見の他は反対する内容だった」。 この数字と比較すると、74件中4件が賛成という大泉町のニュース、まあそんなもんか、ってなりますよね。 なお、2022年12月の発表を熊本市が断念したのが2023年7月、そして11