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今週のクルドヘイト。を紹介する前に/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.9.29-24.10.5)

十年単位で読んでいる、とあるウェブサイトの日記。ぜんぜん知らない男性の(初登場時は小学生だった)息子娘がそれぞれ家庭を持ち、子が生まれ、クセ強かった父は急逝し。みたいな市井の大河ドラマを定点観測していると、そういえばこの筆者、川口市在住だったな。
と最近の記述に思い出すことがあり……てな文脈で紹介されるのは不本意かと思うので、あえて引用元URLは割愛するのですが、こんな感じの本文。

見ていて楽しいのは、やはり子どもたちの登場する競技。地元のクラブ活動のリレーなどは、サッカー、バレーボール、野球などのチームの子どもたちが走り回っていて、実に楽しい。中には、肌の黒い子ども、西洋系の顔立ちの子ども、クルド系と思われる子どもたちもいて、なかなか国際的だ。外見ではわからないけれど、きっと中国系の子どももいるのだろう。お母さんがフィリピン人という子どももたぶんいるだろう。
昨今では、川口市の実態など知りもしないよそ者が、Twitter(X)で書かれていることを鵜呑みにして、あたかも川口市がクルド人によって無法地帯と化しているかのように騒いでいたりするのだけれど、実際にはこうやってゆるやかに共存しているというのが実態なのである。わざわざ川口市までやってきて過激なヘイトを繰り広げるよそ者の方がよほど迷惑だというのに。

2024年9月某日

町内会の盆踊り大会を覗きに行ってみる。踊っている人は驚くほど少なかったけれど、人はたくさん来ていて、屋台もたくさん並んでいて、盛り上がっていた。クルドと思われる方たちもけっこう来ていて、雰囲気を楽しんでいた。地元では、こうして一緒に楽しめる雰囲気ができているのに、外部の人がきて分断を煽るようなことはほんとにやめてほしい。

2024年8月某日

夕方に郵便局まで行ってきたのだけれど、その往復だけで汗まみれになってしまう。
途中にある公園でよくクルドと思われる子どもたちが遊んでいるのだけれど、今日はその中にめちゃくちゃ可愛い女の子がいて、思わず見とれてしまった。2才か3才ぐらいの女の子なのだけれど、メリーベルが小さい頃ってこんな感じだったんじゃないかという可愛らしさ。
電動車椅子で犬の散歩をしている年配の男性がいて、その犬をクルドと思われる女の子たちが撫でさせてもらっていた。地元ではこういう交流が普通におこなわれているのになあ。

2024年7月某日

引用分量が増えたお詫びに、筆者の単著を紹介しておきます。

■さて今週のクルド

これらの報道とはぜんぜん別に
「川口市からは毎月1,000人の日本人人口が減っている」
なる珍説が流れ過ぎていく模様を観測していますが、さすがにクダラナイニモホドガアルし、出典を晒してPV稼ぎに協力する気はないので

公開エクセルの数値を確認した労力をおすそ分け。

川口市の日本人人口/2023.1-2024.10

寝言は寝て言うように。

■今週のその他ニュース

■別扱い

山陽新聞が6月に記事化していた条例案が成立したよ、というもの。

条例を読んでもまあ「ふーん」ぐらいの感想しか出ないものの

人口減少による労働力の不足等を背景とした事業者による特定技能の在留資格に係る制度の活用等によって、外国人労働者が増加している。また、日本での就労やキャリアアップ等を希望し、将来の人材として期待される留学生も近年増加傾向にある。 こうした中、外国人労働者への不当な扱い等の問題、生活習慣や文化、言語の違い等による問題、災害等不慮の事態の際の避難対応等様々な課題が存在している

太字は引用者

川口市の課題に接して発せられる声、断然外野からのほうがデカい。という現実を踏まえると、各所でこのレベルの話が無いよりは有ったほうがいい、と思います。ちなみに

この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 外国人
日本の国籍を有しない者をいう。
二 外国人材
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)別表第一又は同表第二に定める在留資格を有する者であって、県内で就労している、又は就労しようとする外国人をいう。

岡山県外国人材等支援推進条例 第二条

ご丁寧に「仮放免」は「外国人」ではあっても「外国人材」ではない、みたいな定義があったので申し添えておきますと「難民申請中」は「特定活動」という別表第一に該当する在留資格を有するので-ここを混同するインフルエンサーどもの多さ-考えたうえでこの表現になったのか、深く考えてはいないかはともかく、着地としては穏当。

■今週もお隣の国の、ずっと注目しているトピックを紹介してまた来週


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