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こんにちは。
千葉県流山市にある、いちばんはじめの親子のコミュニケーションスクール「きいろいぼうし」の中村ともみです。

おしゃべり前の赤ちゃんとママ・パパのコミュニケーション、ファーストサインのレッスン風景や、元図書館司書として絵本や読み聞かせについて、そして、4歳の男の子を育てる日常をお伝えしています。

先日、ズーラシアンフィルハーモニー管弦楽団の大演奏会へ行きました。
そのときのおはなしはこちらでもご紹介しました。

こちらでもちょっとした事件について、おはなししていますが、実はこの前日譚もあります。


大事件、推しバッグを忘れる

わが家には、ズーラシアンブラスやフィルのコンサートのたびに買い求めた動物さんたちのぬいぐるみがあります。
トランペットのインドライオンさん、指揮者のオカピさん、ビオラとピアノのベスちゃんと、息子の歴代の推しが詰まっています。
それを息子は透明なバッグに入れて、押しバッグをつくりました。
目的はただ一つ、推しのぬいぐるみさんたちと一緒にコンサートに行きたい!

前日から意気揚々とバッグを準備していたものの、出発するときに家に忘れてしまいました。

ズーラシアンブラスのメンバーのぬいぐるみが入った推しバッグ
準備していた推しバッグ(秋の大演奏会に持参)

息子、泣く

当然、息子は泣きます。
車のチャイルドシートの中で大粒の涙をこぼしながら、いかにぬいぐるみさんたちと一緒にコンサートに行きたかったかを切々と語ります。

いまから家に取りに戻ったら、コンサートの時間に間に合わない。わかっています。
バッグを家に忘れたのもじぶんです。それもわかっています。
だからこそ、泣くしかないという状況で、息子はただただ泣いているわけです。

おとなから見れば、これは些細な失敗でも、息子にすれば人生をも揺るがしかねない大事件なのです。

泣いている子どもにどう接するか

こういうとき、おとなはつい、「これ食べて元気だしなよ」と物で釣ったり、「ほら、あっちに何か見えるよ」と気を逸らしたり、あるいは「もう諦めなさい」と叱ったりしがちですが、わたしはこういうときは思う存分、泣かせることにしています。
大事なぬいぐるみさんを忘れてしまって悲しい、ぬいぐるみさんたちと一緒にコンサートに行くという目標が達成できなくてつらい、そんな気持ちと向き合ってもらいます。

そもそも悲しい気持ちも、つらい気持ちも、ひととしてあって当たり前の感情です。
それを否定する必要はありません。
むしろ、息子が生きていく上で大事な感情の一つです。

そして、悲しい、つらい、その気持ちから立ち直ろうとする力を身につけていってほしいのです。
だから、親として気持ちに寄り添うものの、本人の代わりに立ち直る方法を提供しません。

ママがやればよかったね、は言わない

絶対にやらないと決めているのは、
「ママが気づいて持ってくればよかったね、ごめんね」
と謝ること。

なぜならば、大事なぬいぐるみを忘れたのはわたしの問題ではなく、息子の問題です。
息子の問題についていちいちママが謝っていたら、息子は、じぶんに起こった問題はママをはじめとする他人のせいだと考えるようになるでしょう。
そういう他責思考にだけはなってほしくありません。

たとえいまは立ち直るのに時間がかかったとしても、だから息子がダメだというわけではなく、未来の息子が立ち直れるようになれればいいわけです。
親として、その時々はイライラもするけれど、息子の気持ちが切り替えられるまで辛抱強く待っていようと思います。
とはいえ、もうちょっと気持ちに寄り添えるうまい方法はないかな、と思ってもいるので、そこはわたしも勉強していきたいところです。


そうこうするうちに、息子は気持ちを切り替え、笑顔を浮かべながらコンサート会場へと足を踏み入れることができたのでした。

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