ボランティアは「親切の循環」を生み出す体験
今回は、私が最も好きな本の一つである、デイビッド・ハミルトンの著書『親切は脳に効く』の内容を交え、ボランティアの魅力について書きたいと思います。
この本は、「親切は、親切にした相手だけでなく、本人にも多くの良い影響をもたらす」という科学的根拠を示しています。親切は脳内ホルモン「オキシトシン」を分泌させ、幸福感や健康効果、人間関係の改善に繋がるというのです。まさに「情けは人のためならず」ですね。
特に印象的だったのは、「親切は波及効果を生む」という部分。親切を受けた人が、また別の誰かに親切にすることで、良い連鎖が拡がっていくというのです。
私は、能登半島地震、輪島市水害の災害ボランティアに5回参加しました。
被災地は想像を絶する状況でしたが、それでも人々は助け合い、共に困難を乗り越えようとしていました。ボランティアとして活動する中で、私自身も被災者の方々に多くの親切に触れ、心が温まる経験をしました。
これらの「親切」は、ボランティアを続ける原動力となりました。そして、今度は私が誰かのために何かしたい、という気持ちにさせてくれたのです。
『親切は脳に効く』では、親切の波及効果は「親切の循環」を生み出すと述べています。誰かが親切のバトンを渡すと、そのバトンを受け取った人がまた別の誰かにバトンを渡していく。まるで、優しい気持ちがリレーのように繋がっていくイメージです。
ボランティア活動は、まさにこの「親切の循環」を生み出す素晴らしい機会と言えるでしょう。困っている人を助けたい、誰かの役に立ちたいという純粋な気持ちから始まるボランティアは、自発的な親切の連鎖を生み出す力強い原動力となります。
もちろん、ボランティアは決して楽なものではありません。体力的にきついと感じることもあるでしょうし、時間や労力を費やすことになります。しかし、それ以上の喜びと感動、そして「親切の循環」の一部となる充実感を味わうことができます。
もし、あなたが「何かしたいけれど、何をすれば良いか分からない」と悩んでいるのなら、ボランティアという選択肢を考えてみてはいかがでしょうか?
あなたの小さな親切が、誰かの大きな笑顔に繋がるかもしれません。そして、その笑顔がまた別の誰かを笑顔にする「親切の循環」を生み出すかもしれません。
一緒に「親切の循環」を広げていきましょう!