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静 霧一/小説
2021年4月12日 00:04
私は子供のころ、どちらかと言えば悪者であった。悪者と聞くと、なにか不良行為をしでかしたとか、誰かの上に立って人を馬鹿にするような言動を吐いたりだとかを想像すると思うが、決してそういうことではない。私はいじめられていた。その事実を振り返れば、それは正義によって理不尽に仕立て上げられた悪者だったと言える。正義のヒーローと世界を滅ぼす悪者という、「勧善懲悪」は昔から誰もが夢焦がれたものである。
2021年4月7日 21:19
「文字は人格を表す」そんな言葉を久しく感じるほどに、私たちは文字を打つことに慣れすぎてしまった。誰かに向けたメッセージさえ、私たちは無表情で文字を打つ。ビックリマークやはてなマーク、絵文字やスタンプと、文字を装飾する煌びやかな表現は発展しつつあるが、画面に映る顔は果たしてその装飾と釣り合う表情をしているのだろうか。私はテクノロジーの発展による筆記の利便性向上には大いに賛成である。第一に