自慢の娘になりたかった
自慢の娘になりたかった。ママを楽にしてあげることがわたしの人生においてのステータスだった。ママがいつか働かなくてもいいようにするのがわたしの夢だった。だから勉強して頭の良い学校に通って給料がいい会社に就職ことがずっと目標だった。そしてそれを達成させる為に勉強をしていた。賢くなればわたしの夢は叶えられると思っていた。初めての受験は成功し、高校に入ってすぐ友達はできて勉強も人並みにしていた。全てが順調だった。でも最初の中間テストが終わって少したったくらいから、わたしにだけ他の人との間に距離があることを感じた。次第に休み時間を1人で過ごすことが多くなり、勉強もおざなりになった。テストをする度に成績は落ちたし学校で人と話すことも無くなった。どうしたらいいのかわからなかったが、人に相談するという選択肢は無かった。とりあえず学校に行ってとりあえず授業を受けるという現状維持だけで毎日精一杯だった。学校が終わって家に帰ったらもうくたくたで何をする気力も残って無かった。こんなことが何ヶ月も続いたせいか脳みそはバグってしまい、友達が出来たのに自分とは全くの無縁だと思っていた不登校になった。自分がこんなにも出来損ないだったとは思ってもいなかった。もう自分には存在価値なんて少しも無いと思った。精神疾患を患った自分なんて生きてても仕方ないと思った。大好きなママに心配と迷惑をかけている自分が許せなくて、何度も自殺を考えた。でも死のうとするとき、ママのことを考えたら死ねなかった。ママが悲しむって思ったら死ねなかった。それに死のうとすることはとても苦しかった。呼吸が出来なくて頭はガンガンするし、視界も歪んで怖かった。だから毎回途中で辞めてしまって死にきれない。理想の自分にはなれなかったしママの期待にも応えられない。頭は悪いし出来ることが何ひとつない。将来は絶望しかなくてお先真っ暗。ママに最後褒められたのって、一体いつだったっけなあ。