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淡々と寝る準備

睡眠の質の話。

僕は寝られない体質である。
寝られないというか。厳密には寝られるんだけど、夜になると寝られなくなる。

たぶん身体がちゃんと疲れていないとか、寝る前にケータイいじっちゃって目が冴えてしまっているんだとか、寝る直前まで何か食べてるとか…。とか…。

いろいろ原因があるのはわかっているし、自分もちゃんと寝ないといけないなぁと思ってはいるのだけど、なかなかね、まぁなかなかそう素直には実行できないよね。


どうして素直に寝ようとしないんだろうか?昼近くまで寝て、午前中に活動できない事をもったいないと思わないのか、それほどまでして夜中に起きていたいのか?と自問自答を繰り返して、結局自分がちゃんと1日の終わりを締めくくろうとしていない事が原因じゃないかと思って実は原因がわかっている。


で、インスタをツラツラと流し見していたら、芋虫がサナギになる準備をして、マユを作る動画がポンと出てきたのだ。


あー。なるほどね。
それを見て思った。

僕らにとっての「寝る」って行為はサナギの時間なのである。
ジッと寝ているようで、実は明日の準備をしたりそして成長しようとしている。
たとえば“今日あった嫌なことを忘れる”のも、ひとつの成長なんじゃないかと思うのだ。

芋虫がサナギになる時は、ちゃんとマユを準備するだけでなく、身体もちゃんと整える。それをしたうえでマユの準備をしていく。淡々としているようで、身も心も美しくなる準備をしてるってワケだな。

サナギの中というのは実はドロドロに溶けていて、今の身体は影もなく成虫の身体を再構築しようとしているというのは昆虫好きにとっては有名な話である。
つまり異物が残っていると、“そのまま身体に溶け込んでしまう”という事でもある。
つまり芋虫はサナギ前には断食をして、食べたものや消化中のもの、そして排泄物も全て出し切ってしまうのだ。
それがちゃんとできたうえで、マユを作りはじめるわけなんだな。


昆虫であっても、こうやって“寝るための準備”をしっかり怠らないでいるのである。

いつまでも悩んでいたり、夜中まで食べたり飲んだりしていては、そりゃあ身体もたたき起こされているように感じるのも無理はない。
僕らだって仕事の残業は嫌だろう。
消化器官だって働き続けるのは嫌に決まっているのである。


カロリー計算をした事があるならわかると思うが、運動でカロリーを消費しようと思ったら莫大な運動量が必要である。
今日食べた食事のカロリーは他でもない自分の身体が消化しているのだ。それだけの重労働を臓器にさせているんだと思うなら、もうちょっと労って夜は食べない日を増やしたり、消化の良いものをチョイスしてみるとか、食物繊維を中心に食べてみるとか、そういう気遣いが必要なんじゃないかと思った。


夜は食べたいのはわかるけど、残業はしたくないしさせたくない。ちゃんとマユを作って寝室を整えるのも身体をきれいにして身体が心地良くなるのも大事。

ある程度の時間になれば、寝る準備をするのは蝶のように羽ばたく元気が生まれるんじゃないかってそう感じたワケよな。

寝る準備は大切だな。

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二ノ宮金三郎
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