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自称。生涯思春期女子

小学生の頃、わたしのファッションリーダー(古)は、キョンキョンと渡辺満里奈ちゃんだった。
当時、対照的な魅力を放っていた2人だとは思うけど、後のサブカル系や渋谷系(激懐)との融合や親和性を思うと、子どもながらにもわたしのアンテナへの信号には相通ずるものがあったのかもしれない。
衣装も曲も醸し出す雰囲気もぜんぶが好きだった。

でも。歌を聴いて泣く。という初めての体験をしたのは、松田聖子さんの曲だった。
「瞳はダイアモンド」
しかも。2番の歌詞。

哀しいうわさも微笑い(わらい)飛ばしたの
あなたに限って
裏切ることはないわって・・・
でもあなたの眼を覗きこんだ時
黒い雨雲が
ふたりの青空消すのが見えた

ここで涙がつぅぅっと流れた。何ををどう感じたのか言葉にできなくてもどかしい。
夜更かしを特別に許された夜に見た歌番組だったんだろうか。2コーラス目が聴けたということは。
全集中で聴いたんだろうな。

まだ低学年だった。恋愛なんて知らない。好きな子もいなかった。そんなわたしの胸を締めつけて涙を流させた歌。衝撃の記憶。

そこから時は少し流れ、高学年になったわたしは
放課後の運動場でクラスの何人かとおしゃべりをしていた。その時、なにかの拍子に、

ある男子がわたしの頭を「ぽんぽん」としたのだ!
なんたるナチュラルスキンシップ!
しょ、小学生にしてはスキル高過ぎやろ!

走るのが速くて背が高くてちょっとぶっきらぼうで
モテていたその子。
か〜ら〜の「ぽんぽん」たまごのカラが割れるようにわたしの中から知らなかった感情が飛び出した。

飛び出した感情の正体がわからず、その日の帰り道わたしはだれとも話さず無言で衝動のままにダッシュした。走って走った。(実際みんなとは逆方向に家があり校区の端っこで遠かった)
その時頭の中で激しく流れ出したのはレベッカの「フレンズ」必死で走りながら、「わたしは昨日までのわたしじゃなくなった」的なことを泣き出しそうな気持ちで考えていたのをはっきり覚えている。
もう薄暗くなり始めていた。頬にピンっとつめたい風があたってた。情景をくっきり思い出せる。

ちょうど今ぐらいの季節。冬休みにはまだすこしある。でも今よりずっと寒かった。冬が冬らしかった時代。
あの日わたしの思春期は始まったと思う。

おまけトーク。その男子のことその後1カ月ぐらいだけ好きだった😆

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ひらり
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