概要
読書感想文
今日はこの、『数字に名前がない文化』の民族について取り扱います。
このブログでは、「言葉が世界を作っている」という世界観を唱えていますが、それを裏付ける本です。
冒頭のニュースで、数の言語を持たない民族は4までしか解らないという研究結果を紹介しました。ではなぜ、我々は5以上の数を理解できるのか。その違いはなにか。
この本では、「手」を挙げていまする。ヒトが進化していく中で、「指は4じゃねえな」と気づき、「5」という概念を発明した人がいたのでしょう。そこから6以上も作り出され、現在の数学にまで発展した。
ピダハン族は3以上を数えるのに苦労する。彼らは量を測る時、だいたい多いか少ないかで分けているのです。
細かく数えて分けられるという文明社会の人間にとって、彼らがどんな主観にいるのか、理解に苦しみます。しかし私は、ピダハン族の世界観に、学ぶべきものがあると思います。
また、数がないのはアマゾン先住民だけではありません。
聾者が健常者と違う倫理観、価値観を持っている可能性は、『累犯障害者』という本でも触れられていました。
使う言語が違えば、見える世界も変わる。そのことは、数々の本で触れられています。
ピダハン族は、とても幸せな生き方をしている民族です。
大量消費社会を生きる我々は、彼らの価値観から、持続可能な生き方を学べるのではないでしょうか。