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掃除と上品さ~掃除を続けると「きれいな人」になる    

 月1,2回、公共施設や公園、学校のトイレ掃除を行っています。
 時に神社の掃除を行う時もあります。
 初めは、激しい汚れと向き合い、便器や床などをピカピカにしたことによる清々しさや達成感が忘れられなくて、誘われるままに継続して参加していました。
 掃除の合計が100回を超えた今も、参加の理由の大半を占めています。
 加えて「掃除からの学び」「掃除仲間とのご縁」から、人生の流れが大きく変わったという実感も掃除参加の理由として重要な位置を占めています。
 
 掃除仲間には、経営者や学校の先生をはじめ、様々な職業の方が来られます。
 退職された方もいれば、そのお子さん、学生さんが来ることもあります。
 年齢層も幅広く、老若男女、本当に、普段の生活、仕事では、なかなか出会わない、関われない方々との関係ができて、その「楽しさ」を感じて、掃除に参加しているところもあります。普段は直接お会いして、出かけたり、遊んだり・・・ということはそうそうありません。でも、その分、一緒に掃除する時間中に、心の中でたくさんの「交流」をしている気がします。
 
 掃除からの学びも多いですが、掃除をしている方の姿からも多くの事を学んでいます。学ぶというより、感化されると言った方が良いかもしれません。
 
 掃除をすると「気づく人になれる」と言われます。
 
 すごい方は、掃除場所での風の強さやその日の気温が低いか高いか(湿気が多いか少ないか)に気づいて、例えば、ほうきの先の硬さを選んで掃除されるなど、掃除道具の種類や掃除の手順などを臨機応変に変えて行かれます。

 こうした、気づきをもとに次の行動をすぐに起こせるので、掃除以外のことでも、いろいろと気がついて、工夫をされたり、改善されたりしていきます。
 そして、その小さな積み重ねによって、気づかない人との間に大差、絶対差が生まれます。
 また、掃除で身についたものは、「やらなければいけない」というルールとは違います。

その人の行動には、「品格」が現れるようになります。


 くしゃみをする時に、手で口をふさぐのも一つの(咳)エチケットとしてコロナ禍中に広まりました。でも、本当により周りを気遣って咳をされる方は、更にポケットからハンカチを取り出し、広げて口を覆うということをされていました。上品に見えますし、周りの人への気遣いもより伝わります。
 でも、これは、マナー、エチケットだから「しなさい」ということではなく、やはり、その方が周りの人への影響や周りの人の気持ちに気づかれたからこそ、できる動き、所作です。

 気づかない人は、周りの人への迷惑にさえ関心がありません。
 
 「掃除の神様」と言われ、掃除を経営の柱とされていたイエローハット創業者の鍵山秀三郎さん。

 直接お会いした人に話を聞いた時、
 
「きれいな方だと思いました」
 
と言われていたのが、とても印象的でした。
 
 鍵山さんは「天候に関わらず、例外なく毎日、掃除を続けてきた」と言っていたそうです。
 その経験、掃除を続けて気づく力を身に付けられたからこそ、穏やかさ、洗練された動きにつながり、見る人(接する人)に、「きれいな方だ」と言わしめるのかなあと思いました。
 
 「心を美しくすることが一番の美容法」と言われることがあります。
 いつも穏やかな気持ちでいれば、ニコリと表情も柔らかくなります。和顔です。
 しかし、いつも怒ってばかり、不平不満ばかり言っていると、口が「への字」に曲がっていきますし、眉間に縦じわも多くなります。

 「顔は履歴書」と言われるのは、顔の変化があらわすのは、その人の内面の成長や後退、日々変わっていくことが顔つきに刻まれるがゆえに、「履歴書」たり得るからです。
 
 「顔をよくする」確実な方法があるとしたら、ひょっとしたら掃除と掃除によって気づく力を上でることかもしれません。
 
 
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです