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読書紹介35 「魔球」
あらすじ
甲子園大会でエース須田武志は魔球を投げた。その後、女房役だったキャッチャー北岡が刺殺体となって発見される。目撃者も少なく捜査が難航していた時、別の誘拐事件との関連性が指摘され、二つの事件を繋ぐ一人の人物の存在が浮かび上がってくる。今度は投手・須田武志が同じ刃物で刺殺されることに。
二人が残したのは“魔球”という言葉であった。この“魔球”という言葉の謎を追っていくうちに、驚くべき事件の真相が明らかになっていく・・・。
感想
結末を知ると、なるほどそうか!と今までの張り巡らされていた伏線の意味が回収されて、空いていたパズルのピースががっちりとはまり、爽快感と言うか、あは体験と言うか、楽しかったと感じました。
分かってみると、犯人の言動から、その性格?個性?が見えてきて、なぜ、そんな描写があったのかの意味もつながりました。
ミステリー作品でよく、読む人が、読んだ本文だけでなぞ解きできかどうか、「フェアかどうか」が問題視されるときがありますが、ちゃん情報提供されているところもさすがです。
学園ミステリーとして、登場人物たちの気持ち、心の揺れも感じることができて、とてもおもしろかったです。
東野さんの作品に「外れはない」というのは、本当だなと改めて、この初期のころの作品を読んでも感じました。
また、学園ものから本格推理、理系ミステリーなど、様々なジャンルで書き分けされていて、これだけのものを毎年生み出されるさ創作の秘密も知りたくなりますね。
著書情報
「魔球」東野圭吾
発行所 講談社文庫
発行年月日 1991年6月4日
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです