読書紹介37 「沈黙のパレード」
感想
映画化もされた、大人気の「ガリレオ」シーリーズ。
その一作品です。
読み終わってから考えるとタイトルも意味深だなと思いました。
「沈黙」は、登場人物それぞれに共通する態度でした。
パレードは「完全犯罪」に欠かせない内容でした。
パレードと言うと、いろんな音楽や歌声、踊り?など、楽しく愉快、大きな音を連想しますが、事件に絡んで「沈黙」~静か、沈んだ顔という対比を感じました。
展開は「大どんでん返し」といっていいものでした。
内容から、けっこう、犯人らしき人が読んでいて推理できました。
そして、
やったー!あたっていた~と読み進めたら、まんまと騙されて、真犯人の存在を知り、衝撃を受けるといういつもの展開(笑)でした。
真犯人の動機を考えると、ちょっと悲しいとも思いました。
逆に、蓮見に対しては、復讐心にかられる登場人物たちと同じように、怒りを感じました。
今回の話の底流に、被害者遺族のやるせない思い、加害者の更生やその後の人生についてどう考えるのかと言うテーマがある気がしました。
今作後に書かれた「マスカレード・ゲーム」にも、この被害者遺族と加害者の更生についての葛藤や刑罰の意味への答えがひきつがれているように感じました。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?