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SNS・インターネットがテーマの小説おすすめ10選|身近すぎて怖い!

あらゆる世代に欠かせないSNSやインターネット。便利で楽しい一方で、その裏には思いもよらない危険や闇が潜んでいます。

今回は、そんなSNSやネット社会をテーマにした作品を10冊厳選しました。身近なテーマだからこそ引き込まれ、ゾッとするような恐怖を味わえる作品ばかりです。

次に読む本を探す際の参考にしてくださいね♪


何者』朝井リョウ

想像力が足りない人ほど、他人に想像力を求める。
就活対策のため、拓人は同居人の光太郎や留学帰りの瑞月、理香らと集まるようになるが――。衝撃のラストが襲いかかる戦後最年少の直木賞受賞作。
就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。直木賞受賞作。

Amazon公式紹介文より引用

第148回直木三十五賞受賞作。2016年佐藤健さん主演で映画化、2017年に阿部顕嵐さん主演で舞台化されています。

就職活動に奮闘する若者たちの間で、SNSを通じて暴かれる本音と建前。朝井リョウさんの『何者』は、SNSでの自意識と実生活のギャップに焦点を当てた作品です。読んでいるうちに、自分自身のSNSの使い方や他人との距離感を考え直すきっかけになるかもしれません。


スマホを落としただけなのに』志駕晃

第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉作品は、二転三転する恐怖のサイバーサスペンスです!
麻美の彼氏の富田がスマホを落としたことが、すべての始まりだった。
拾い主の男はスマホを返却するが、男の正体は狡猾なハッカー。
麻美を気に入った男は、麻美の人間関係を監視し始める。
セキュリティを丸裸にされた富田のスマホが、身近なSNSを介して麻美を陥れる狂気へと変わっていく。
いっぽう、神奈川の山中では身元不明の女性の死体が次々と発見され……。

Amazon公式紹介文より引用

第15回『このミステリーがすごい!』大賞で最終候補に残るも落選し、隠し玉として話題になった作品。2018年に北川景子さん主演で映画化されています。続編は第2弾『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』、第3弾『スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス』、第4弾『スマホを落としただけなのに 連続殺人鬼の誕生』があります。シリーズ累計100万部を突破する人気作です。

SNSを介して徐々に追い詰められていく麻美の姿に、現代のテクノロジーの利便性と危険性を強烈に感じます。この作品を読めば、スマホやSNSのセキュリティ意識がぐっと高まるはずです。


白ゆき姫殺人事件』湊かなえ

化粧品会社の美人社員が黒こげの遺体で発見された。ひょんなことから事件の糸口を掴んだ週刊誌のフリー記者、赤星は独自に調査を始める。人々への聞き込みの結果、浮かび上がってきたのは行方不明になった被害者の同僚。ネット上では憶測が飛び交い、週刊誌報道は過熱する一方。匿名という名の皮をかぶった悪意と集団心理。噂話の矛先は一体誰に刃を向けるのか。傑作長編ミステリー。

Amazon公式紹介文より引用

2014年井上真央さん主演で映画化。本作はSNSでの拡散力がもたらす恐怖を鮮やかに描いたミステリーです。 美人社員が惨殺される事件を追う中で、SNS上で流れる噂話が一人歩きし、真実を歪めていきます。

SNSに投稿される情報の多くは匿名の意見や憶測。その内容が急速に拡散し、犯人像が勝手に作り上げられていく様子は、現実のネット炎上問題にも通じるものがあります。

人間の悪意や無責任さ、そしてそれが引き起こす悲劇に背筋が寒くなる一冊です。


彼女はもどらない』降田天

『このミステリーがすごい!』大賞受賞後第一作が、待望の文庫化!
雑誌編集者の楓は、娘の衣装を自作する人気ブロガーに批判的なコメントを残したことから、過去のブログを匿名掲示板で晒され、陰湿なストーカー被害に遭うようになった。一方、寝たきりの妻を抱える官僚の棚島は、家庭や職場でのストレスを解消するため、ブログで執拗に絡んできた女を破滅に追い込もうとする。それぞれの心に潜む小さな闇はやがて、取り返しのつかない大きな事件を引き起こして……。匿名の二人が現実で交叉するとき、仰天の真実が浮かび上がり――。デビュー作『女王はかえらない』を超える衝撃! 終盤の畳み掛けるどんでん返しの連続に、心が震える傑作ミステリー。

Amazon公式紹介文より引用

『女王はかえらない』の著者でもある降田天さんの長編ミステリー。 ネット掲示板やチャットに残された痕跡を読み解いていく過程がスリリング。読者をハラハラさせながら、事件の真相が徐々に明らかになっていきます。人と人とのつながりが希薄化する現代社会の闇も垣間見えるこの作品。 「ネットの向こう側にいるのは本当に信用できる人なのか?」という問いが突き刺さります。


R.P.G.』宮部みゆき

住宅地で起きた殺人事件。殺された男性はインターネットの掲示板上で「疑似家族」を作っていた。殺人に関わりが? 虚実が交錯し、見えてきたものは…文庫書下ろしミステリー!

Amazon公式紹介文より引用

宮部みゆきさんの『R.P.G.』は、ネット掲示板を中心に繰り広げられるミステリー。2003年、後藤真希さん主演でテレビドラマ化されています。家族の秘密が暴露され、掲示板に巻き込まれる形で、物語が進行します。

匿名の投稿が現実世界に波及し、家庭崩壊や犯罪へとつながる展開が恐ろしいほどリアル。ネット上での発言がどれほど影響力を持つかを物語の中で実感できます。


リカ』五十嵐貴久

妻子を愛する42歳の平凡な会社員、本間は、出来心で始めた「出会い系」で「リカ」と名乗る女性と知り合う。しかし彼女は、恐るべき“怪物”だった。長い黒髪を振り乱し、常軌を逸した手段でストーキングをするリカ。その狂気に追いつめられた本間は、意を決し怪物と対決する。単行本未発表の衝撃のエピローグがついた完全版。

Amazon公式紹介文より引用

第2回ホラーサスペンス大賞受賞作品。本作が五十嵐貴久さんのデビュー作です。リカ・クロニクルシリーズとして、続編の『リターン』、『リバース』など8作が刊行されています。2003年に阿部寛さん主演で、2019年に高岡早紀さん主演でテレビドラマ化されています。

リカという女性の執念深さと、SNSやメールを駆使したストーキングが恐怖を倍増させます。 彼女の狂気が日常に侵食していく様子は、ページをめくる手が止まりません。


推し、燃ゆ』宇佐見りん

【第164回芥川賞受賞作】
「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい」
朝日、読売、毎日、共同通信、週刊文春、
ダ・ヴィンチ「プラチナ本」他、各紙誌激賞! !
三島由紀夫賞最年少受賞の21歳、第二作にして
第164回芥川賞受賞作
◎未来の考古学者に見つけてほしい
時代を見事に活写した傑作
――朝井リョウ
◎うわべでも理屈でもない命のようなものが、
言葉として表現されている力量に圧倒された
――島本理生
◎すごかった。ほんとに。
――高橋源一郎
◎一番新しくて古典的な、青春の物語
――尾崎真理子
◎ドストエフスキーが20代半ばで書いた
初期作品のハチャメチャさとも重なり合う。
――亀山郁夫
◎今を生きるすべての人にとって歪(いびつ)で、でも切実な自尊心の保ち方、を描いた物語
――町田康
◎すべての推す人たちにとっての救いの書であると同時に、絶望の書でもある本作を、わたしは強く強く推す。
――豊崎由美
逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈“することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し——。デビュー作『かか』は第56回文藝賞及び第33回三島賞を受賞(三島賞は史上最年少受賞)。21歳、圧巻の第二作。

Amazon公式紹介文より引用

第164回(2020年度下半期)芥川龍之介賞受賞作品。2023年本屋大賞第9位、累計発行部数は80万部を突破している人気作です。物語を通じて、現代の「推し文化」の光と影が浮かび上がります。推し活がもたらす自己肯定感と、それが崩れたときの虚無感がリアルに描かれています。


檻の中の少女』一田和樹

「息子は自殺支援サイト『ミトラス』に殺されたんです」 サイバーセキュリティ・コンサルタントの君島のもとへ老夫婦が依頼にやってきた。自殺したとされる息子の死の真実を知りたいのだという。息子はミトラスに多額の金を振り込んでもいたらしい。 ミトラスは自殺志願者とその幇助者をネットを介在して結び付け、志願者が希望通り自殺出来た際に手数料が振り込まれるというシステムで、ミトラス自身はその仲介で多額の手数料をとるのだという。 さまざまな情報を集め、やがて君島が「真相」を解き明かし、老夫婦の依頼に応えたとき、これまで隠されてきたほんとうの真実【エピローグ】が見え始める──

Amazon公式紹介文より引用

第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作品。主人公がサイバーセキュリティーの専門家という現代的な職業なのがユニークです。

登場人物たちが語る自殺願望と、彼らを操る黒幕の存在。 一見ただの都市伝説かと思える話が、次第に恐ろしい現実として立ち現れてきます。ネットの匿名性がもたらす危険を鮮やかに描いたこの作品は、SNSやインターネットサイトに潜む影に目を向けさせてくれるでしょう。


俺ではない炎上』浅倉秋成

外回り中の営業部長・山縣泰介に緊急の電話が入った。「とにかくすぐ戻れ!」どうやら泰介が「女子大生殺害犯」であるとされて、すでに実名、写真付きでネットに素性が晒され、大炎上しているらしい。
SNSで犯行を自慢していたそうだが、そのアカウントが誤認されてしまったようだ。誤解はすぐに解けるだろうと楽観視していた泰介だが、成りすましは実に巧妙で誰一人として無実を信じてくれない。会社も、友人も、家族でさえも……。
ほんの数時間にして日本中の人間が敵になり、誰も彼もに追いかけられる中、泰介は必死の逃亡を続ける。

Amazon公式紹介文より引用

第13回山田風太郎賞候補、ほんタメ文学賞2022年上半期【たくみ部門】大賞受賞。第36回山本周五郎賞候補作品です。2022年「週刊文春ミステリーベスト10」第9位にランクインしています。

主人公が身に覚えのない投稿のせいで犯罪者扱いされ、世間から追い詰められる展開は迫力満点。SNSで顔写真や実名が拡散される恐ろしさを描きつつ、現代のネット社会が抱える問題を浮き彫りにします。 「自分に起こったらどうしよう」と考えさせられるストーリーです。


#柚莉愛とかくれんぼ』真下みこと

超期待の新人
現役女子大生作家、衝撃デビュー!
第61回メフィスト賞受賞作
アイドルの炎上、ファンの暴走、ネット民の情報拡散ーー
今読むべきSNS狂騒曲(ミステリー)!
アイドルグループ「となりの☆SiSTERs」、僕の推しは青山柚莉愛(あおやまゆりあ)。
その柚莉愛が動画生配信中に血を吐いて倒れた。
マジか! 大丈夫なのか?
でも翌日、プロモーションのためのドッキリだったってネタばらしが……。
本気で心配した僕らを馬鹿にしやがって。ありえない、許さない!
SNSで柚莉愛を壊してやる!
<各界より絶賛のコメント続々>
中森明夫さん(作家/アイドル評論家)
「アイドルと小説は、だますことが使命である。
だまされた! 驚いた! 魅せられた!」
橋本愛奈さん(元アイドルグループ「チャオ ベッラ チンクエッティ」)
「本音と建前。ネット社会。誰しもが抱いたことのある悪の部分が描かれている。
最後の後味の悪さに、もう一度読み返したくなりました。」
三島政幸さん(啓文社西条店)
「アイドル好きの書店員として断言しよう。
これは今までに読んだ「アイドル小説」の中で最もリアリティに溢れた作品だ。」
宗岡敦子さん(紀伊國屋書店福岡本店)
「あまりの面白さに時が経つことも忘れるくらい没頭して読み続けてしまいました!」

Amazon公式紹介文より引用

第61回メフィスト賞受賞作品。地下アイドルの闇、SNSの暴走、運営との軋轢など現代社会の片隅で今も実際に起きていそうなリアルさがある作品です。200ページほどの作品でさらっと読みたいときにもおすすめです。


まとめ|SNS・インターネットがテーマの小説おすすめ10選|身近すぎて怖い!

SNSやインターネットをテーマにした作品は、現代社会の問題点を鋭く描き出しています。今回ご紹介した10作品は、どれも身近なネット社会に潜む恐怖や闇をリアルに感じられる内容です。

気になる作品があれば、ぜひ手に取って、思わずぞわりとする体験をしてみてくださいね♪

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