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もうわからないなんて言わせない!ステップバイステップ:課題の解決方法
こんにちは、飲食店コンサルタントのキミタです!
日常では仕事や生活をしているといくつもの問題や課題に直面します。皆さんはどうやって解決されていますか?特に仕事に関する課題やそもそもの課題が抽出できているか(そこに目を向けているか)が大事になります。
今回の記事は抽出方法から解決に導くまでの手法をお話いたします。
飲食店の方向けではありますが、抽出〜解決方法のやり方はどの場面でもどんな方でも使えると思います。
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問題・課題・対策の違い
問題・課題の違いを解説する際には対策という言葉も知っておくと理解しやすいでしょう。
問題・課題・対策の違いは以下のとおりです。
問題:果たしたい目的や目標とのギャップ
課題:ギャップを埋めるためのアクション
対策:アクションを起こすための具体的な措置
以下で、それぞれ詳しく解説します。
「問題」とは
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「問題」という言葉のビジネスにおける意味を確認しましょう。
ビジネスの現場で使う「問題」という言葉は、一般的に「ネガティブな現状や事柄」を意味するために使われます。
例えば、「達成したい売上の目標に届いていない」「社員の定着率が低く毎月退職者が出る」といったように「達成すべき目標と現状との差(理想と現実の差)」が「問題点」です。
人、チーム、プロジェクト、会社など、規模によってもちろん問題の大きさや内容は異なりますが、共通してこのような意味合いで使われます。
「課題」とは
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「問題」と混同しがちな「課題」の意味を確認しましょう。
ビジネスの現場では「問題」が「達成したい目標との差」であるのに対して、「課題」はその差を埋めるために起こすべき具体的なアクションを指します。
課題解決に向けたよくあるパターン
私たちが発見した「社員たちが問題解決の行動へ進めない6つの理由」とは?
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私たちは、事業成長力の強化やプロフェッショナル人材育成の研修を実施しているために、その研修には様々な業界/様々な役職や業務を担う人たちに参加いただきます。その研修中や終了後に受講者から「困っているのですが、どうすればいいでしょうか?」とよく相談されます。
また、私たちは、事業の成長を目指すクライアント企業へコンサルティングサービスを提供していますから、普段からクライアントの課題や問題を具体的・網羅的に理解しようと集中して話を聴こうとします。研修の受講者からの相談に対しても具体的/網羅的に理解しようと聴きますが、そのように聴いていますと「困った!」「難しい!」と感じながらそこで止まってしまい、問題解決の行動へと進められない以下の6つの理由があることがわかりました。
◆ 理由1. 問題が具体的になっていない
◆ 理由2. 「期待されていること」を理解していない
◆ 理由3. 「問題は他の人にある!」と考えている
◆ 理由4. 問題を複雑にしている
◆ 理由5. 人間関係を考えすぎる
◆ 理由6. 実は、解決したいと思っていない
理由1. 問題が具体的になっていない
受講者Aさんから「困ったことがあるのです。どうすればよいか意見を伺いたいのですが…」という相談を受けました。その時の会話の流れは下記のようなものでした。
【私】 実際にどのような問題が起きているのですか?
【受講者Aさん】 うちの会社は問題が起こるたびにチェックシートを作るんですよ。そのチェックシートがあまりにも多くなって仕事の効率が悪くなっているんです。どのような対処方法が良いのでしょうか?
【私】 そうですか、ちなみにチェックシートとは具体的にどのような内容のチェックシートなのでしょうか、幾つか事例を教えていただけませんか?
【受講者Aさん】 いろいろあるんですよ、なにがあったかな、えっと、そう言われると…
必要以上にチェックシートが多いことは業務の生産性に悪影響を及ぼす問題です。ですが「多すぎる」という感覚的な懸念・問題の把握だけでは、その問題を解決することはできません。
感覚的に問題を感じ取ることは大切ですが、それはまだ問題解決へのスタートポイントに立っただけの状態です。問題解決を始めるためには、そのチェックシートの種類や内容をもうすこし具体的に把握しないと解決策を検討することはできません。
理由2. 「期待されていること」を理解していない
受講者Bさんからは下記のような相談を受けました。
【受講者Bさん】 上司から「メンバーの意欲をもっと高めろ!」と言われているんですが、どうすればよいのでしょうか?
【私】 なるほど、もう少し詳しく教えて下さい。「意欲を発揮している」とは具体的にどのような状態をイメージしていますか?
【受講者Bさん】 「言われていないことも自分で考えてやれ!」ってことですかね?
【私】 そういう意味もあるかもしれませんね。仮にそうであれば「言われていないことも自分で考えてやれ!」とは、どういう状態ならばその問題が解決されたとわかるのでしょうか?
【受講者Bさん】 …
【私】 では少し話を変えましょう。今回の話と違うことでも構わないのですが、メンバーのことで最近上司とどのような話をしましたか?
【受講者Bさん】 おととい立ち話をしている時に言われたことは「一人ひとりへのマネジメントのバランスをもう少し考えた方が良いんじゃないか?」でした。
その後、Bさんと話を続けると、その上司がBさんへ期待していたことは「今は、意欲のないメンバーは放っておいて良い。今、会社は厳しい状況なので、全ての人の意欲まで考える余裕はない。それよりも意欲のある人だけでも確実に目標達成してもらわなければ困る。今は意欲の高い人の支援に集中して目標達成の確実性を高めてほしい!」ということだとわかりました(後日、Bさんからも「そのとおりだった」と連絡をいただきました)。
相談者と話をしていると、上司や周りの人から期待されていることを正しく理解できていないことも多いです。そのため、自分が何をすればよいかを特定することができていません。
理由3. 「問題は他の人にある!」と考えている
営業マネージャーの人たちからは「我が社の営業たちは、なぜ売上目標を達成できないのでしょうか?」という部下に対する相談がよくあります。このような「部下の目標達成」の悩みを抱えている営業マネージャーは「意欲を発揮しろ!」「毎日外回り20件だ!」など、部下の意欲と行動量に着目している人が多いです。
これらの営業マネージャーは「我が社の営業たちは、なぜ売上目標を達成できないのか?」という問題を一発で解決できるような魔法の方法を探し求めています。また、「問題は部下にある」と考えています。その結果として、「部下の意欲がない」「部下の行動量が少ない」という一部の問題だけに着目し、「意欲を出せ!」「行動量を増やせ!」という表面的な指示だけで解決しようとします。そのため、結局は、問題を解決できないままなのです。
それと比べ、成熟度の高いマネージャーは、行動量と意欲よりも「その売上目標がなぜ達成できないのだろうか?」という原因の部分に目を向けます。その原因を徹底的に考えることで「意欲」以外の下記のような原因を対処しています。以下のそれぞれの原因に対して課題を設定し、プロジェクトとしてその課題を着実に解決します。
◆ 会社のプロセスに問題がないか?
◆ 会社の複数の目標が矛盾している状態となっていないか?
◆ 報告体系や評価体系は?
◆ マネジメントのやり方に問題がないか?
◆ スキルはどうか?
問題を一発で解決できるような魔法の方法などありません。本来は複雑に絡み合っているものを1つ1つ分解しながら解決する必要があるのです。
理由4. 問題を複雑にしている
受講者Cさんは、仕事の悩みについて以下のようなことを話し始めました。
◆ こんなこともありましてね…
◆ それに、他の仕事もかなり押し付けられていて…
◆ でも、他の人は助けてくれなくて…
◆ 私のお願いしていることや説明していることを聞いてくれないんですよ…
◆ 上司はあまり良くは思ってはいないようですが、どう考えているのか…
◆ それにこんなことも…
このように、Cさんの話はいろんな問題が絡み合っているようで、具体性も乏しく、とらえどころが難しいものでした。その後のCさんと私の会話は以下のようなものでした。
【私】 そうですか、様々な事が起こっていて、それらが絡み合っているようですね。私なりにその問題の構造と根本原因を整理しながら話を聞いていたのですが、通常そのような場合にはxxxが本質的な問題であることが多く、xxxxが基本的な対策なのですが、それはいかがでしたか?
【受講者Cさん】 それはですね、やっていないんですけど、でも、それをやると人間関係の問題が起こるんですよ、他の部署がなにか言ってくる気がするなあ。なので、難しいですね。ルールも変えないといけないですし。上司もそのやり方は好きじゃないと思うので無理だと思うんですよね。
Cさんの悩みには、「感覚的」「制限やルール」「自分の評価の心配」「チームの能力不足」「他部署との関係」など、内的要因や外的要因が複雑に絡まっていました。たしかに、いろんなことが制限・障害となっているのでしょう。
ですが、問題が複雑なままだと解決することはできません。まずは、シンプルな構造へと整理しないと解決できないのです。
理由5. 人間関係を考えすぎる
相談の中には、以下のような人間関係に関わる相談もよくあります。
◆ みんなでやることになっているのですが、Dさんが協力してくれないのです。どうすれば協力してくれるのでしょうか?
◆ あそこの部門は敵対しているのですが、それでもうまく進める方法はありませんか?
問題に対して人間関係を考えすぎているために、問題解決に踏み出せていないのです。
問題に直面したときには、最初に人間関係などの人と人との関係を気にするのではなく、そこで発生している事象や実態そのものに目を向けることが大切です。このような事象や実態に着目するから問題解決ができるようになります。
理由6. 実は、解決したいと思っていない
「問題を解決したい」と口にはしながら、「困っている!」「難しい!」という状態で止まってしまっている最後の理由は「実は『解決したい!』と思っていない」ことです。
実際に問題を解決してしまうと、自分自身にも変化(チェンジ)が求められます。「今まで通り」では済まなくなるのです。人は基本的に変化を嫌います。ちょっとした変化にも抵抗する人は多いです。ですから「問題解決は必要だ!」と口にはしますが、本当のところは問題解決することよりも今までのほうが良いのです。
また、問題解決は手間がかかります。時には、他の人との関係が気まずくなることもあります。また、問題解決がうまく行かなければ、自らの評価を下げてしまうこともあります。ですので、本当のところ、自分では挑戦したくないのです。
「問題を解決しないと!」とは言いますが、実は、ほとんどの社員は解決したくないのです。自分がやらなければならない状況から避けようとしています。
課題抽出〜解決に導くまでの方法
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