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読書感想文~情状酌量の余地って、何?~

時には社会派(かぶれ)、環です。

情状酌量とは、正式には酌量減軽といい、刑事裁判で被告人の量刑を決める際に、被告人に有利な事情を汲みとることを指します。平たく言いかえれば、「被告人に酌むべき事情がある場合、裁判所の判断で刑を軽くすることができる」という意味

出典:刑事事件弁護士ナビ
https://keiji-pro.com/columns/198/


ニュースの裁判とかでよく聞く言葉
「情状酌量の余地あり/なし」。
犯罪を犯した人に、「情状酌量の余地あり」。
そんなものあるかーい!と常々疑問に思っていました。

ただ、今回紹介する本を読んで「情状酌量の余地」
は本当にあって然るべきだと思いました。

『きょうも傍聴席にいます』/朝日新聞社会部 著

実際の裁判を傍聴した朝日新聞社会部の記者複数名からなるこの本。
老老介護、虐待、いじめ、そして殺人。
何が善で、悪なのか。
考えれば考えるほどに答えが分からず、やるせない気持ちになります。

"裁判""犯罪"などと重いキーワードが連なる本冊は、1話1話(一件一件?)が数ページでまとまっているため読みやすく、思ったよりすんなり読み終えた と思えるのではないかと思います。
ただ、読了感がいいとはもちろん言えません。

もし、自分が同じ立場だったら『殺人』という一線を超えない選択ができるのか。
わたしは、自信を持って「はい。」とは決して言えません。


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