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好きな一冊:五千回の生死
「五千回の生死」は宮本輝さん(以下敬称略)の短編集です。
☺︎写真はイメージです。
宮本輝の短編集について
わたしは、宮本輝の短編小説が大好きです。
さらに言うと、お母様がご存命中に書いていた短編小説が好きなのです。
高校生の時に「避暑地の猫」を読んだのが、宮本輝の文章に触れるきっかけでしたが、あまりよく分かりませんでした。
その後本屋さんで「五千回の生死」と言うタイトルに惹かれて、読み始めた時に衝撃を受けました。
男臭くて
泥臭くて
生々しくて
人間臭い
でも
それを描く言葉が、とても美しいのです。
このバランスにやられたのかも知れません。
とても魅力的で惹きつけられ、夢中になって読みました。
不謹慎と感じる方がいらっしゃったら申し訳ないのですが。その美しい生々しさは、短編小説且つお母様がご存命中である事が大いに関わっていると思っています。そう感じる理由は、以降では、憑き物が取れたようにスッキリと洗練されたため、わたしには読み難くなってしまったからです。
囚われていた気持ちから解放されたのかな、と喜ばしい気持ちになりつつも、世界観の変化に少し淋しい気持ちになってしまった事を覚えています。
「五千回の生死」について
九つのお話から成る短編集、そのどれもが面白く魅力的で心を大きく揺さぶり、惹きつけられます。
特に好きなのが、
「トマトの話」
「復讐」
「バケツの底」
作品自体の残像のようなものが、今でもずっと残っています。
何かの折に読みたくなる中毒性をもつ、生命力溢れる大好きな作品群です。
▪️詳しいあらすじ目次、著者についてはこちらをどうぞ
あとがき
わたしの中でのみですが…
“短編小説は宮本輝”
“長編小説は宮部みゆき”
という確固たる認識があります。
ただ単純により好みであり、好きなだけなのですが…共感してくださる方が居たらものすごく嬉しいなぁと思います。
今回は、高校生の時に出会ってから大好きな宮本輝の短編集「五千回の生死」についてお話してみました。この記事が出会いになったら嬉しいです!
ここまで読んで下さり、本当にありがとうございます!とっても嬉しいです!
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