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朝蜘蛛、ヤンキー、下半身露出おじさん。
朝に出てくる蜘蛛は神の使いだから殺してはいけない。でも、夜に出てくる蜘蛛は泥棒だから容赦なく叩きつぶせ。なんとしてもぶっつぶせ。
父さんからそう言われて育ったので、実家で暮らしていたころに蜘蛛が家の中に現れたときは、みんなでパーティーだった。
朝に出てきたなら「おお、よしよし、お逃げなさい」だが、夜に出てきたときには「出たぞ! いまだ! それ〜! ぶっ殺せ〜!」といった具合。
「朝蜘蛛は神の使い」「夜蜘蛛は泥棒」という迷信みたいなものは、おそらく地域によっては「私もそう言われて育ちましたわ」と思う方もいるし、「それは初めて聞いたでやんすわぁ」と思う方もいるかと思う。
朝の蜘蛛を殺してはいけない合理的な理由が実はあったりするのだけど、まぁ、書くまでもないかと思って書かない。
ここで言えるのは、物体は同じなのに出てくる時間帯によって対応が180度変わるものがあるということで、これは実におもしろい(ガリレオ)。
たとえば、ド金髪のオラついたヤンキーが目の前に現れたとして、これが夜ならちょっと怖い。
だけども朝早くにオラつきヤンキーが現れた場合は「ヤンキーなのに朝早く起きて偉いなぁ」と思うかもしれない。思うか? 思いたい。
じゃあ、春になるとどこからともなく湧いてくる、下半身露出系のおっさんだったらどうだろう。
ベージュのコートを着て登下校の道のうえにたたずんでいて、だれかが通ると「わっ!」とコートをパカっと開いて露出してくる。ヒェッ。
これが夜ならおそろしい。非常におそろしい。身の危険を感じるしトラウマ待ったなし。もしもこれをお読みの方の中にそういうトラウマがある方がいたならば、なんだか申し訳ない気持ちになる。ごめんなさい。
じゃあ、この春のおっさんが朝に出てきたらどうだろう。
早朝の通学路の道のうえ。ベージュのコートを着てたたずむおっさん。朝だ。朝。先ほどの朝蜘蛛、朝ヤンキーのように「おお、朝ですからね、問題ないですね」となるかといえば、なるはずがない。
というか、こういう春のおっさんはどちらかというと朝に出てきたイメージすらある。
では、どうして朝蜘蛛、朝ヤンキーは許せるのに、朝の春おっさんは許せないのか。
危害を加えてくるからである。
あと、単純に下半身を露出するのはダメ。
もうちょっと深ーく考えれば、もう少し事例を述べて一般化できそうな気がするのだけど、ちょっと時間がない。
とにかく露出はダメ。
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〈あとがき〉
蜘蛛は益虫と呼ばれ、家の中の悪い虫を食べてくれます。見た目はとても不快なのですが、いいところがあるんですよね。他にも蜘蛛はお釈迦様の使いであるだとか、なんかそんなんもあった気がします。今日も最後までありがとうございました。
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